新着情報 information

2016.10.13

一時不再議を理由に採決を拒否


普段あまり使わない言葉ですが、議会用語で一事不再議(いちじふさいぎ)という言葉があります。
大辞林第3版によると、「議会が一度議決した案件については,同一会期中には再び審議することを許さないとする原則。」とのことです。


今回の定例会では、体育施設条例の一部改正(市民スキー場のリフト料金を設定する内容)が議題として上がっており、厚生消防常任委員会に付託となりました。
私は厚生消防常任委員会の委員であり、委員会では1人であっても修正の提案ができますので、①子ども料金を引き下げる、②大人料金となっていた中学生を小人料金とする、という2点の内容の修正案を提案しました。

残念ながら委員会でのこの提案は賛成2、反対4で否決されました。→ https://kashiwano.info/blog/article-3003.html
委員会の審査の結果、市から提出された原案を可決すべきものとすることに決定しています。
(議会の議決ではありません) 

残念な結果ではありましたが、委員会の中での他の委員からの質疑として、①子ども料金を引き下げることによる減収の影響についての質疑がありましたので、この部分についての合意が図れないと判断をしました。
本会議に臨む段階で前田議員と調整をさせていただき、②中学生を小人料金とすることで体育施設条例の他の施設との整合性を取ることのみを内容とした修正案を作成しました。

最終日の本会議、議案審議の中で、委員長からは原案を可決すべきとの報告があり、この時点で前田議員から、修正の動議を提出しました。
この質疑の中で、委員会で提案された修正案と、本会議で提案された修正案の何が違うのかということが問われました。

2つの修正案は明確に違います。
(1)委員会(委員7名)に提出された①と②を内容とするもの。小学生、中学生の幅広い利用促進を目指すもの。提案者、柏野1名。(減収の試算は10万円程度)

(2)議会(議員21名)に提出された②の内容のもの。特に中学生の利用促進を目指すが、条例の条文の整合性を図るもの。提案者、前田議員、柏野の2名。(減収の試算は2万円程度)

しかし、この違いを無視して、「全く同じもの」と断じられました。
しかも、一旦は議長が採決の宣告を行いましたが、笹松議員から、本来できないはずの宣告後の発言がなされ、採決がストップしました。
この後は、1件目の修正案と同様、議会運営委員会が開かれ、今回の内容が一事不再議にあたるか否かについて、議会運営委員会の委員が意見を述べていき(市民の会の猪口委員を除く議運の委員は口を揃えて一事不再議にあたると述べました)、最終的には議長が取り扱いを決定しました。
法令の解釈を数の力で決めたということです。

一事不再議は、会議の能率性や議決の安定性から導かれる条理上の原則であって、明文の規定のない、国会などでも適用されるそうです。つまり、恵庭市議会会議規則に明文の規定があるからといって、それは無制限ではなく、その採決を行うことが会議の非効率に繋がったり、一度決定されたことが覆されて議決が不安定な立場に置かれるかということが判断の基準となります。

議会事務局とは事前に相談、調整を行い、当然、一事不再議には該当しないという判断で動議の提出をとり進めていました。
一事不再議の取り扱いを審議するために、採決の寸前から1時間近く余分に時間がかかることとなり、かえって非効率な会議運営となりました。
また、仮に委員会での修正案と本会議での修正案が同一の内容であったとしても、委員会の構成と議会の構成は別のものであり、表決を行っていない議員もいることから、そもそも議会で議決された事件とは言えません。


繰り返しになりますが、議会に求められているのは、予算や条例がいかに市民の役に立つもの、声を反映したものとしてつくっていくことであって、対案に反対であるならば、その理由を述べて、正しいと思う案を議決すればいいだけのことです。

これまで私は1人で対案を示すことができず、ただ反対する場面が多くありました。
今回ようやく、他の議員の協力のもと、修正案という形で、選択肢を示すことができました。

しかし、その選択肢はあっけなく、葬り去られました。
否決される可能性は考えていましたが、その賛否を問うことさえされないということは考えもしませんでした。

良識ある恵庭市議の皆さん、市民の皆さんに問いたいです。
本当にそれは市民が望んでいることなのでしょうか。


私の意見だけが正しいとは思いません。
だからこそ、自由に意見を交わした上で、議員それぞれが、自身の良識に基づいて判断をし、議決をする。
そんなあたり前の姿を渇望しています。


恵庭市議会会議規則

(一事不再議)
第15条 議会で議決された事件については、同一会期中は再び提出することができない。

(選挙及び表決時の発言制限)
第61条 選挙及び表決の宣告後は、何人も発言を求めることができない。ただし、選挙及び表決の方法についての発言は、この限りでない。


総務省
会期制に係る論点について
http://www.soumu.go.jp/main_content/000087294.pdf

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

アーカイブ

RSSフィード

最近のコメント

  • kashiwano: この時点での答弁としては十分ではな...
  • Anonymous: 週刊文春に持ち込んで大事になれば...
  • kashiwano: 市の情報発信のあり方については、こ...
  • よきこ: お早いご回答をありがとうございます。...
  • kashiwano: コメントありがとうございます。...
  • よきこ: 初めてコメントいたします、現在妊娠...

このページのTOPへ戻る