かしわのブログ

令和3年第2回定例会一覧

使えない公共施設に何の意味があるのか

恵庭市議会の柏野です。

ちょっと強めのタイトルですが、陳情者の思いはこうではなかったかと思います。

本日は、第2回定例会の最終日で、委員会に付託された2件の陳情書の審査報告が行われました。

陳情書は、こちらの3ページ、4ページです。
https://kashiwano.info/blog/wp-content/uploads/2021/06/6fd36f0a452a8ae2591e36ac4f2c077a.pdf

今回の定例会では、市民から2件の陳情(議会への提案、要望)が提出され、本日採決が行われました。
私は、審査を行った委員会の所属ではなかったので、委員会の中で、どのような質疑があったのかということについて、委員長に質疑をした上で、討論を行っています。

私は、いずれの陳情も、賛同できる内容であり、採択すべきと考えていましたが、
残念ながら、委員会での審査結果は全会一致で「不採択とすべき」ということでした。

本会議での採決結果は、以下の通りで、いずれも不採択となりました。

陳情第3号は、賛成3人(林議員、新岡議員、柏野)、反対17人(恵義会、清和会、公明党、民主・春風の会、諸派)
陳情第4号は、賛成4人(武藤議員、澁谷議員、新岡議員、柏野)、反対16人(恵義会、清和会、公明党、諸派)


以下、かなり長いですが、討論の原稿です。


「陳情第3号 公共施設の使用料の運用改善を求める陳情書」
「陳情第4号 脱炭素、再生エネルギー電力の割合を高める2030年エネルギー基本計画の改定についての意見書の提出を求める陳情書」反対討論

2021.6.28
柏野 大介

 私は、ただいま報告のありました「陳情第3号」、「陳情第4号」について、不採択とすべきものと決定したとする委員長報告に反対の立場から討論を行います。

 まず、「陳情第3号 公共施設の使用料の運用改善を求める陳情書」について、陳情者が求めていることは、公共施設の設置目的にかなう非営利の活動を非営利として認めるということ、非営利活動における収入要件の適正化です。
 私が、委員長報告に反対し、陳情に賛成する理由は以下の3点です。

 ①まず第1に、非営利活動への正しい理解がされていないことを改善すべきだからです。
1998年に特定非営利活動促進法が制定されて、20年以上が経ち、恵庭市においては、まちづくり基本条例が制定されているのにも関わらず、公共を官が独占する発想は根強く、いまだに非営利活動に対する理解が十分とは言えません。

 利用における参加費の考え方について、材料費を含まないと言う議論がありました。材料費が含まれないならば、同様に、講師の謝金や、講師の交通費はどうなるのでしょうか。材料費は控除されるのに、なぜ講師の謝金は控除されないのでしょうか。材料費が除外されるという運用は、何の法令を根拠に行われているのでしょうか。仮にそのような運用が認められているとするならば、今後、指定管理者制度に移行した場合に、指定管理者のさじ加減で、不公平な運用が行われないのでしょうか。
 そうした疑問が生じないように、ルールを作り、ルールを変えるのが議会の役割であるはずです。例えば、NPOの事業の中でも、収益的事業と、非収益的事業は明確に分かれています。

 今回の陳情は、非営利法人による事業や、収益的事業にはあたらない活動を、一定の要件のもとに非営利として認めることを求めています。
 現行の条例による取り扱いでは、1000円の入場料を100人から徴収し、収益を分配しても市内在住者という営利目的ではない取り扱いとなりますが、道外の講師を呼んで、2000円の入場料で参加者が10人にとどまる事業であれば、交通費と謝金で赤字になっても営利目的の使用料が適用されることになっています。これは芸術家や表現者に負担を強いることにつながり、質の高い文化、芸術の振興は行えません。
 こうした根本的な矛盾が明らかになっているのに、なぜこれに目をつぶるのでしょうか。

 ②第2に、社会教育団体の運用における矛盾の是正を図ることが必要だからです。
賛否の理由とはなっていませんが、審査の中では、社会教育関係団体に関する質疑もありました。

確かに、社会教育関係団体の制度に登録されれば、減免を受けられるような規定はあり、質疑の中でも、
「地育を目的としている陳情者が実施するような活動であれば、社会教育団体として登録が可能であり、その場合は、使用料金は、営利目的使用料の5割が減免されることとなっております。」
という答弁がありました。
 しかしながら、減免規定を定める両施設の条例施行規則においては、別表中において、その条件として、「営利を目的としない活動に使用するとき」との記載があり、「営利目的」料金を適用しながら、何をもって「非営利」の活動であるということを認めるのかは、まったく不明であり、矛盾に満ちた取り扱いを行うこととしています。

 また、社会教育関係団体に関する市のウェブサイトの記載によると、「各種教室や塾のように講師(指導者)が中心となり月謝等を徴収して活動している団体」は社会教育関係団体には該当しないという、社会教育団体の登録に関する規則や、認定基準要項には明記されていない記述があり、今回の陳情者が、社会教育関係団体の制度を利用できるのかは、明らかではない上に、この点でも、市民に明示された根拠に基づかない運用が行われていることが窺われます。

 こうした多くの矛盾を解消するべく、非営利について、統一的な取り扱いを定めることが求められているのではないでしょうか。

 ③第3の理由は、施設の設置目的とも関わる教育的視点の欠如です。
委員会の審査における質疑を踏まえると、公共施設全体の料金の考え方や社会教育関係団体、教育委員会にも係る視点が議論には出ています。それにも関わらず、委員会は、子ども未来部、子ども家庭課との質疑のみで結論を導いており、陳情者が求めた教育的側面、公益的側面に配慮した議論が十分に行われたとは言えません。

 公共施設総量の抑制が計画される中、施設は複合化、多目的化が進められています。しかしながら、実態としては、施設の所管や目的による、縦割りの構造はなんら変わっていません。
 公共施設は使われて初めて意味を持ちます。施設の設置目的が、多様な市民ニーズに対応した交流や、地育を理念とした生涯学習の拠点であるならば、市民の活動の多様性を無視し、古い行政の視点に囚われた議論に終始していては、施設の機能としては不十分であると言わざるを得ません。時代の変化を捉え、施設の設置目的に立ちかえり、改善を図るべきです。

以上の理由から、陳情は採択すべきであり、不採択とすべきものとした委員長報告に反対します。

 次に、「陳情第4号、脱炭素、再生エネルギー電力の割合を高める2030年エネルギー基本計画の改定についての意見書の提出を求める陳情書」について、委員長報告に反対し、陳情に賛成する理由を申し上げます。

 陳情者が求めていることは、次期エネルギー基本計画における再生可能エネルギー電力目標の拡大と、脱炭素社会に向けた再生可能エネルギーへの転換の2点です。

 委員会の中でも議論があったように、確かに、カーボンニュートラルということや、CO2の排出削減という点では、政府の検討の方向性と一致しています。しかし、そこに至る道筋、シナリオとしては、政府、与党の中でも、さまざまな検討がされており、まだ結論には至っておりません。
 昨年閣議決定された男女共同参画基本計画での選択的夫婦別姓のように、策定過程の会議の答申に記載のあった内容が、成案に至る段階で削除された例もあるように、検討されているからといって、再生エネルギー電力目標の拡大が実現するとは言い切れません。
 陳情反対の理由としては、このタイミングでの提出は適さないという意見が多くを占めたようですが、どのタイミングならば、賛成できるのでしょうか。策定中の今だからこそ、地方から声をあげていく必要があるのであって、論理的な反対理由とは言えません。

 このあと提案をされる意見書の中にも、国の方向性と一致をしていて、検討を求めるだけの内容のものがあるように、国と方向性が一致をしていて、賛成できないのだとすれば、それらの意見書との整合性が取れないことは、どう説明していただけるのか、ぜひお聞かせ願いたい。

 あらためて陳情者が私たちに問うているのは、
①次期計画において、再生可能エネルギー電力目標を拡大するべきだと考えるのか、否か
②再生可能エネルギーを中心としたエネルギー施策に転換するのか、否かという2点です。

 しかし、委員会での質疑では、脱炭素社会に向けた国の動向についての質疑にとどまり、エネルギー基本計画における電源構成・再生エネルギー比率についての検討はされず、不採択の理由としても、脱炭素化への動きのみをもって、国もすでにそのように取り組んでいるので、意見書の提出は必要ないとの判断になっており、陳情者の含意を正確に検討しているとは言い難いものです。

 また、総合資源エネルギー調査会における計画策定の議論の中では、非化石燃料として、原発回帰の方向性も垣間見えます。政党内において、原発に関する議論を避けているから、地方議会でも議論を避ける、態度を明らかにできないということでは、自治体議会としての存在意義が問われます。
 そうした姿勢と決別し、エネルギー消費量自体を削減していくこと、原発依存のエネルギー政策を脱却し、再生可能エネルギーの推進を図ることについて、地方から声をあげていく必要があります。それこそが、エネルギー自立の地域の実現に至る道筋であり、陳情に強く賛同するものです。

 以上のことから、議員各位におかれては、あらためて、陳情者の思いを受け止め、熟慮された上で、陳情にご賛同されますようお願いを申し上げ、委員長報告に対する反対の討論といたします。


(参考)
恵庭市生涯学習施設かしわのもり条例
恵庭市生涯学習施設かしわのもり条例施行規則
恵庭市黄金ふれあいセンター条例
恵庭市黄金ふれあいセンター条例施行規則

エネルギー自立の恵庭をめざして

明日から、恵庭市議会では一般質問が始まります。

今回は21人のうち、11人の議員が、それぞれの問題意識に基づいて質問を行います。

私の出番は18日(金)13:00〜(50分)で、
通告内容は、こちらです。
・二酸化炭素排出ゼロに向けた取り組み
・子育て支援の充実(島松学童の環境改善)

新岡議員は同じく18日(金)14:00〜(80分)で、
通告内容は、
・ヤングケアラー
・コロナ禍における教育活動
・公立夜間中学
となっています。

詳しい内容は、こちらの通告書をご覧いただけます。

一般質問通告書一括

ぜひネット中継でご覧ください。
http://www.kensakusystem.jp/eniwa-vod/index.html



ご意見などはコメント欄のほか、
LINEからもお問い合わせできます。
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<柏野の通告全文>
1.二酸化炭素排出ゼロに向けた取り組みについて

(1)二酸化炭素排出ゼロに向けた目標設定について
 恵庭市では、環境基本計画の策定以降、新エネルギーの導入や、省エネルギーを推進しており、2017年には、クールチョイス宣言を行うなど、温暖化対策には積極的に取り組んできました。
 環境省は、昨年の環境白書の中で、これまでの「気候変動」を「気候危機」と表現し、自治体や企業に、脱炭素の取り組みの一層の強化を求めています。菅総理も、昨年の所信表明演説の中で、2050年カーボンニュートラル(二酸化炭素の排出、実質ゼロ)を宣言しました。全国の自治体においても、同様の趣旨の表明が続いており、6月4日時点では、399の自治体が宣言を行なっています。
 恵庭市においても、2050年、二酸化炭素の排出、実質ゼロを宣言するとともに、今後の計画策定においては、さらに踏み込んだ目標を掲げるべきだと思いますが、ご所見を伺います。
 また、これまでの取り組みの検証についても伺います。

<資料>
(環境省)2050年 二酸化炭素排出実質ゼロ表明自治体

(2)地域エネルギー循環の促進について
 二酸化炭素の排出を減らすためには、地域のエネルギー消費、エネルギー循環に着目した取り組みが不可欠です。
 また、「エネルギー白書2021」にも記述があるように、民間事業においても脱炭素化が進んでおり、脱炭素エネルギーへのアクセスを確保することは、地域間の産業の立地競争力としても有利にはたらく可能性があります。さらに、自立・分散型のエネルギーシステムの構築は、強靭化にも資するものです。
 エネルギー自立を目指した取り組みを進めるべきだと思いますが、域内でのエネルギー循環を高めるためのこれまでの取り組みと、エネルギー消費の推移、恵庭市域における再生可能エネルギーの賦存量について伺います。

2.子育て支援の充実について

(1)学童クラブの質の向上に向けた評価と検証の仕組みについて
 今年度、大半の学童クラブが民営となり、今後は質の向上に向けた評価と検証の仕組みが重要になります。「第2期えにわっこ☆すこやかプラン」の小学生用アンケート調査の結果からも、学童クラブの利用が増加する中で、その充実を求める声は約半数を占めています。
 現状の課題と、子どもや保護者の意見がどのように反映されるのか伺います。

(2)島松学童の環境改善について
 島松学童クラブの安全面や環境について、保護者からの要望を受けて、どのような改善を図ったのか伺います。

恵庭市議会第2回定例会は明日から

恵庭市議会の柏野です。

明日から、恵庭市議会第2回定例会が始まります。
初日の日程はこちらです。

日程表(公開用)

議案では、西島松地区の宅地開発に伴って、一部を島松寿町に変更する町の区域変更、
それに関連した市道の認定、
一般会計の補正予算などが審議されます。

補正予算では、
・恵庭市公式アプリの開発
・ワクチン接種事業費の増額(経費の増加分等)
・飲食店等への休業支援金の支給(道から発表済み)
などが金額の大きいものです。

議案の抜粋

今回は、市民から2件の陳情が提出されており、
厚生消防常任委員会に付託の上、審議されることとなっています。

緊急事態宣言が発出されていますので、議場での傍聴はお勧めできませんが、ぜひネット中継などでご覧ください!

http://www.kensakusystem.jp/eniwa-vod/index.html

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