北海道恵庭市議会議員
かしわの大介
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戦略プロジェクトの総括を
戦略プロジェクトの総括を
恵庭市では昭和61年を始期とする第2期総合計画の中で、戦略プロジェクトとして高度複合機能都市を掲げ、恵庭リサーチビジネスパーク(以下RBP)を設立しました。時代の変遷の中で、その役割は大きく変わり、転換期を迎えています。 恵庭リサーチ・ビジネスパーク 令和6年8月28日の委員会資料では、自己株式の有償取得に関する報告がありました。 今後の会社運営の機動性や柔軟性を図ることを目的として、発行済み株式総数30,160株に対して、恵庭市の保有分を除く22,560株すべてを取得するということでしたが、結果としては21,866株を取得し、市の保有比率は91.6%(7,600/8294株)に上昇しているとのことでした。 このことにより、恵庭市としては経営に対する関与、責任がこれまでよりも増すこととなります。 事業内容については、当初の設立目的が時代の流れの中で変化をし、今は起業支援やセンタービルの運営、公共施設の指定管理などを行なっているところですが、RBPでなければならない独自性や優位性はなかなか見出せなかったところです。 起業支援のこれまでの成果としては、センタービルに53社が入居をしたということですが、その後はバブルの崩壊などもあって、撤退や移転をしている事業所もあり、事業を拡大して雇用の拡大につながった具体定な数字としては示されてはいません。 第5期総合計画の中に位置付けされている「研究・事業支援アドバイザー事業」や「食と機械のリエゾンオフィス」など、採算が取れないとしても、公的に実施すべき取り組みもあります。残念ながらこうした取り組みは実績が少なかったり、コロナ禍の影響として、近年は実施されていなかったりとなっています。答弁ではニーズが少ないとしていましたが、どちらかというと、事業者ニーズに合っていなかったということではないかと思っており、まさにそこが産業支援機関としての専門性が問われているところなのだと思います。 現状、売上に占める恵庭市発注の割合は、直近5か年で72%〜88%と高どまりしており、今回の答弁からは、独立した主体として行政依存からの脱却というのはなかなか難しいように感じています。 今後も組織を存続していくということであれば、あらためて目的を明確化した上で、経営戦略に沿う形での長期的な人材育成の方針も必要になるのではないかと思います。 これまでは累積欠損を抱えていたことにより、当初の目的が大きく変化する中でも、なかなか機動的な対応が難しかったわけですが、今はその負債もなくなり、今後はセンタービルの大規模修繕が必要な時期に入っていきます。そうした時期だからこそ、さまざまな可能性を比較検討する中で、もっとも恵庭の産業基盤強化に資する道筋を示してもらいたいと思います。 インターネット中継はこちらです。https://www.kensakusystem.jp/eniwa-vod/video/R07/R070228-1.html <委員会資料> 令和5年12月5日 総務文教常任委員会 資料NO5 37ccc9fec4871aad97deea0b328112e9ダウンロード 令和6年6月27日 総務文教常任委員会 資料NO4 104b96d5b4fd5c44fcba38037e2846c1ダウンロード 令和6年8月28日 総務文教常任委員会 資料NO3 e416e5d1a1a601cb29cc3402f110913cダウンロード  令和6年度には、自己株式を取得するなどした結果、恵庭市の出資比率は高まり、経営に対する関与も強まりましたが、売上に占める市発注事業の割合は非常に高く、起業や産業支援に関する優位性は見られません。また、過去の累積赤字が解消された一方で、施設は老朽化し、今後の大規模改修が必要となることなどを考慮すると、将来に向けてその役割や機能をどうするかを明示していく必要があります。
ライドシェアの活用検討を
ライドシェアの活用検討を
一般質問では、ライドシェア、恵庭リサーチビジネスパーク(以下RBP)、障害福祉の3つのテーマで質問を行いました。  コロナ禍の下、全国的にタクシードライバーは減少しましたが、5類移行後の移動需要の高まりに対して、恵庭市内においてもドライバーが不足しており、時間帯などによっては、予約が取りづらい状態にあります。  まず現状の認識について確認したところ、全国的なタクシー不足と、市内のドライバー不足を把握しているということでした。それに対する対策としては、北海道運輸局札幌運輸支局が、昨年より新たに乗務員確保に向けた「運転体験会・合同就職相談会」を開始したことから、その取組などを市内のタクシー事業者に周知していくことだそうです。  やらないよりはましだと思いますが、どこまで効果が期待できるでしょうか。そして、2年前から対策必要ですよねという話を聞いてきた中で、いまだにこの段階だということに驚きました。  昨年の予算委員会でも、ライドシェアについては質問していて、「状況を注視しながら必要に応じて(地域公共交通)活性化協議会の中で協議をしていきたい」という答弁でした。ドライバー不足を認識しているわけですから、必要があるのではないかと聞いたところ、 市内のタクシー会社と意見交換を行ったところ、現在ではライドシェアを行う予定はないという意見なので、今年度の地域公共交通活性化協議会においては、ライドシェアについての協議を行っていないそうです。 現状のライドシェアの仕組みでは、タクシー事業者などがドライバーの管理を行う必要があり、意向を確認する必要は理解していますが、事業者の意向によって、必要性がなくなってしまうのだとすれば、市としてはどのように2次交通の不足を解消しようとしているのか教えていただきたいところです。 なお、答弁では、今のところ独自の対応は考えていないが、ライドシェアについては事業者等と引き続き意見交換する、市内には介護タクシーの事業者も数件あって、一般利用も可能なので、こうした車両の活用の可能性について関係する事業者と意見交換をするそうです。 市民からは、通院などで予約がとれなくて困っているという声が届いていますし、私も何度か大きな荷物を持った観光客がタクシーがいなくて困っている様子を見ています。こうした市民の移動に支障が出ている状況をどう解消していこうとするのか。タクシー事業者にとっては、ライドシェアを行うことで負担も伴うわけですから、行政としてなんらかの支援を行っていく必要があると思います。ドライバー管理に要する初期費用を補助することや、不足している曜日、時間帯などを把握していくことなど、積極的な検討が必要ではないでしょうか。 -- 日本版ライドシェア(自家用車活用事業)関係情報 (国土交通省ウェブサイト)https://www.mlit.go.jp/jidosha/jidosha_fr3_000051.html
一般会計予算は360億円
一般会計予算は360億円
令和7年度予算の概要はこちらです。 https://www.city.eniwa.hokkaido.jp/material/files/group/7/R7_yosannnogaiyou.pdf 令和7年度一般会計予算は、過去最高だった前年度を13%上回る360億630万円です。(図1) 図1 恵庭市一般会計予算決算の推移  歳入では、個人市民税が約35億円(前年比+2億円)、固定資産税では約44億円(前年比+3.4億円、都市計画税含む)といずれも過去最高となる高い水準を見込んでいます。建設事業費の増加に伴って、国庫支出金や市債が大幅に増加していることも特徴です。(図2)  歳出では、島松地区複合施設整備事業(+4.4億円)や会計年度任用職員の処遇改善(+1億円)、エコバスの新規路線(+8,000万円)などによって総務費が、市民会館耐震化改修(+6億円)や小中学校のタブレットパソコンの更新事業費(+3億円)などによって教育費が、大きく増加しています。恵央団地の建設事業費(+5.1億円)や橋梁長寿命化(+2.9億円)などもあり、土木費も高い水準です。(図3) 図3 恵庭市性質別歳出の推移 財政運営上の懸念はいくつかありますが、まず指摘をしなければいけないのは、経常収支の改善が不十分だということです。近年は毎年20億円を超える多額のふるさと納税があり、基金を取り崩す形で、政策的事業にも充当されています。 市長公約や議会からの提案などで政策的事業として新規の事業が増えた結果、経常経費は増大する一方ですが、事業の見直しはほとんど行われていません。ふるさと納税なしで、経常的な経費が賄えているのかについては、明確な答弁がなかったところですが、すべての事業を継続することは難しいのではないかと思います。  また、予算段階とはいえ、3年前に策定をしたばかりの「財政運営の基本指針」で設定した指標を超過する建設地方債の発行が見込まれています。その上、民間活力の活用として行われているPFIなどの事業手法に対する支出は、将来的な支払いを担保するもので、将来世代の負担となりますが、財政指標としては反映されないものもあります。えにあす、柏陽恵央団地、島松複合施設などのように、公民連携手法が増加していることを考えると、今後予定されている「財政運営の基本指針」の見直しの中で、一定の基準を設ける必要があります。  さらに、ルルマップ自然公園ふれらんどの今後の運営などに関しては、サウンディング調査結果をもとに、民設民営での事業実施が可能と見込んでいますが、そもそも事業者からの提案がいつ出てくるのかも、どのような選定手法を取るのかも、それに伴う市の財政負担も何ひとつ明らかにはなっていません。こうした進め方は、まちづくり基本条例に照らしても、妥当とは考えられないものです。  こうした点は、予算執行の中で、改善、対応されることを期待したいと思います。  私たちの会派としては、予算全体として、①老朽化した公共施設の計画的な修繕に向けた方針、②市営住宅の入居要件拡大に向けた検討、③エコバスなど市民の移動に関する利便性の改善 などを評価し、令和7年度予算に賛成しました。 賛成討論の原稿は以下の通りです。 --令和7年度一般会計予算 討論 私は、議案第20号 令和7年度 恵庭市一般会計予算について、可決すべきものとした委員長報告に賛成の立場から討論を行います。令和7年度一般会計予算について、評価するのは以下の3点です。 ①1点目は、公共施設の計画的な修繕と市民ニーズとのバランスです。  新年度予算では、市民から要望の大きいスポーツ施設についても、現況調査をもとに、新たな修繕計画を策定していくということ。生活環境改善要望についても、令和6年度までの集中的な取り組みを行ってきたところですが、引き続き市民要望への対応として、一定額の予算を措置している。同様に市民要望の多い公園についても、市民意見の反映に努めつつ、計画的な修繕を進めています。基金を活用しながら、修繕計画により優先順位を明らかにし、事業推進を図っていく姿勢は評価できる。 ②2点目は、市民の安心への対応です。  市民から寄せられる不安はさまざまなものがありますが、生活の基礎となる住まいは特に重要です。住まいに関しては、柏陽団地の建て替えを進め、市営住宅としての供給は増えるものの、近隣市の状況などから既存民間賃貸住宅やセーフティネット住宅などの活用は進んでいません。  そうした中で、市が持つ市営住宅というストックを活用しながら、その本来目的の中で入居の要件を(年度内に)拡大し、住宅に不安を抱える市民のニーズに応えていくことは評価できる。 ③3点目は、市民の移動への対応です。  これまでの長年の市民ニーズに対応する形で、エコバスでは新規路線を設定し、試験運転を進める。公共交通の利便性を高めていくことは、脱炭素社会を目指す上でも、重要な取り組みです。合わせて、障がい者の移動支援について、ガソリン代支給の検討を進めていくことについては大いに期待をしたい。  これら3点にとどまらず、医療的ケア児のレスパイト事業やひとり親世帯のファミリーサポート利用料の一部減免、お留守番教室など、市民の小さな声にも応える事業が形となったことは評価をしたい。  一方、予算代表質問でも指摘をしたが、財政運営については懸念もある。経常収支の改善が不十分であり、政策的事業として始まったものが、年々増加し、経常経費が増大しています。ふるさと納税による基金なしで、最低限必要な支出が賄えるのかは明らかとならなかった。  また、予算段階とはいえ、3年前に策定をした財政運営の基本指針で設定した指標を超過する建設地方債の発行が見込まれ、民間活力の活用の名のもと、財政指標としては、反映されない債務負担行為などの将来負担が増加していることは大きな懸念です。今後の基本指針の見直しの中での対応を求めたい。  さらに、ルルマップ自然公園ふれらんどの今後の運営などに関しては、実施時期も選定方法も将来の財政負担も不透明。まちづくり基本条例に照らしても、妥当とは考えられない。  新市街地拡大に向けた検討でも、商業地の拡大についても、商業地の拡大や都市計画道路については、想定する人口規模が示されない中で、過大となっている懸念も払拭できていない。今後の立地適正化計画や、新市街地が具体化していく段階では、適正な規模となるよう注視をしていきたい。  以上の理由から、令和7年度予算案については、賛成すべきものと考えるが、いくつかの課題については、予算執行の中で、指摘した懸念が払拭されるよう今後の取り組みを求め、賛成の討論といたします。
かしわのレポート56号記事リンク
かしわのレポート56号記事リンク
1 一般会計予算は360億円(4/2更新)https://kashiwano.info/article-6713.html 2 ライドシェアの活用検討を(4/4更新)https://kashiwano.info/article-6715.html 3 戦略プロジェクトの総括を(4/8更新)https://kashiwano.info/article-6717.html 4 ファイターズオンラインアンケート結果(更新予定)・ かしわのレポート56号 かしわのレポート56号ダウンロード
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大学を卒業後、2度の就職と合計約2年の旅行を通して、常識や慣習といった言葉にとらわれない道を模索してきました。外に出たことで、日本、北海道への愛着はさらに強いものとなりました。自らの手で地域をつくる市民自治の実現のため、ともに活動してくれる仲間を求めています。

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