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非正規職員の声は聞こえるか
非正規職員の声は聞こえるか
一般質問の2つ目は、会計年度任用職員(非正規職員)の意識調査について提案しました。 2020(令和2)年から始まった会計年度任用職員制度は、総務省の事務処理マニュアルの改正などを経て、再度の任用における上限回数の廃止などが進められてきました。 恵庭市においても、再度任用における更新回数の上限(5年)が撤廃され、(会計年度ごととはいえ)継続的な任用が可能となったことを考慮すれば、正職員だけでなく、会計年度任用職員についてもやりがいのある職場として環境を改善し、研修の仕組みを整えることは重要です。 正職員は職員団体を通じて交渉を行うなど、意見反映の仕組みが整えられていますが、全体の1/3を占める会計年度任用職員の意見をくみとる仕組みは十分とは言えません。 私は会計年度任用職員を対象とした意識調査を実施して、仕事のやりがいや、不満などを把握することを提案しましたが、定期的に所属長による人事評価面談が行われており、意見を聞いているので、意識調査は不要ということでした。 恵庭市も含め、地方自治体は、女性活躍推進法に基づく「特定事業主行動計画」を定めることとされています。 この中では、ワークライフバランスの推進を含め、女性が能力を発揮できる環境整備などに向けた具体的な取組を定め、実行することとされています。当然、これは会計年度任用職員も含まれるものですが、策定に際して行っている職員意識調査では、休暇制度が違うということを理由として会計年度任用職員を対象から除外しています。 その点についても質問しましたが、総務部長の答弁は「必要とは感じていない」「特定事業主行動計画で改善を図っていこうとしているのは正職員の働き方」ということでした。 旭川の調査 旭川市や新潟市などでは、会計年度任用職員も含めたアンケートや第3者機関による聞き取りを行って、環境改善に努めています。 旭川市 職員意識調査https://www.city.asahikawa.hokkaido.jp/700/762/765/d080818.html 新潟市 令和7年職員の給与等に関する報告及び勧告(別冊として会計年度任用職員実態調査報告書が添えられています)https://www.city.niigata.lg.jp/shisei/soshiki/saiyo/shokuin/kankoku/r07kankoku.html こうした事例の中では、課題が明らかになっていることを指摘したところ、総務部長の答弁は、「旭川市がアンケートを実施していることは承知している。アンケートの結果で、会計年度任用職員の中からも不満、満足していないというのはあったが、それ以上に、正職員のほうが、圧倒的に現状に満足していないという結果であった。むしろ、われわれとしては、そちらのほうに重きをおいているので、現状の正職員が、処遇というか、現在の仕事に満足していないということであれば、市の事業を進めていく上で、大変な問題であるので、そちらの満足度を高めることを重点的に考えたい。」とのことでした。 冒頭にも述べたように、正職員については、職員団体を通じた意見表明の方法があります。もちろん、これだけで十分とは言えないかもしれません。しかし、会計年度任用職員には、上司との面談の中で直接意見を言うしか方法はありません。 結果として、我慢をして、我慢をして、限界が来たときに退職を選ぶということになるのだと思います。対面だけでは把握できない不満を早期に把握していかなければ、民間企業においても人手不足が深刻化する中で、市役所でも人材が流出していくことは避けられません。 恵庭市議会インターネット中継(25/12/2 ②柏野)https://www.kensakusystem.jp/eniwa-vod/video/R07/R071202-2.html 会計年度任用職員の休暇・休業一覧https://www.city.eniwa.hokkaido.jp/material/files/group/5/kyukakyugyou.pdf
ゼロカーボンをさらに前へ
ゼロカーボンをさらに前へ
 恵庭市では、2022(令和4)年にゼロカーボンシティを宣言し、温室効果ガス実質ゼロに向けた取り組みを進めています。 8f57e5f08bf9e49e1424f5610cae7d79ダウンロード 宣言以降の取組としては、・ナッジ手法を活用した市民への脱炭素普及啓発と・事業者の温室効果ガス排出量の実態把握などにとどまっており、実際の削減量に関しては特に報告がされていませんでした。 環境省の自治体排出量カルテでは、それぞれの自治体の直近の排出量データを見ることができます。 2022(令和4)年では、2013年比、27.6%の削減(72.4%)ということであれば、790千トンから、572千トンまで減らす必要がありますが、実績としては636千トンとなっており、20%の削減(80%)にとどまっています。2020年などはコロナの影響もあって経済活動が停滞し、削減幅が大きかったものと推測されますが、その後の削減は順調とは言えません。 a294aa8a954b5fee983ea4485ca64f74ダウンロード また内訳を見ると、大企業が多いと考えられる「産業部門」では、27%の削減を達成しているのに対して、小規模な事業者が多い「業務その他部門」は22%、「家庭部門」は10%、「運輸部門」は11%、など、さらなる削減が求められます。 とはいえ、小規模な事業者にとっては、直接の売り上げにつながらない取組に投資をすることは一定のハードルが想定されます。 そこで、まずはふるさと納税を原資とした基金を活用し、インパクトのある省エネや再エネ推進の補助制度によって、小規模な事業者におけるモデルを作り、省エネによる収益性向上を具体的に示していくことが有用だと考えています。 こうしたゼロカーボンの取組は、単に事業者の収支を改善することだけでなく、地域全体としても外部に流出する資金を減らし、経済の域内循環を高めることにもつながります。 地域経済循環だけを考えると短期的な成果は見えづらいところですが、温室効果ガス削減の見える化と合わせて取り組むことによって、その成果は確実に積み上げることが可能となります。 区域全体の取組と合わせて、事業所としての市役所の取組も重要です。 ゼロカーボンに向けた恵庭市としての取組は、庁舎や公共施設における省エネルギーやLED化、再生可能エネルギー由来の電気への切り替えなどが進められてきたところですが、電気使用料の大きい施設におけるLED化などは完了しており、一層の削減は難しいと考えられます。 施設の改修時に省エネ性能を高めるにも限界があり、やはり効果が大きいのは新築時にエネルギー消費量ゼロを目指していくことです。 現在整備が進められている島松地区複合施設では、太陽光などによって発電される電力量は、使用量のごく一部にとどまるとのことであり、今後の公共施設整備においては、年間のエネルギー収支ゼロを目指すネット・ゼロ・エネルギー・ビルディング(ZEB=ゼブ)を標準仕様とすべきです。 ZEB化を進めるにあたっては、財源の確保が課題ということのようですが、こちらもふるさと納税によって積み立てた基金を積極的に活用し、将来の経常収支の改善にもつながる投資を早期に推進していくべきだと考えています。