2025年の記事一覧Archives

活動報告
2025.05.30
札幌市/むぎのこ
今月、社会的養護等自治体議員ネットワークの学習会で、北川理事長にご講演をいただいたということもあり、お礼のごあいさつも兼ねて、札幌市東区のむぎのこを訪ねました。
(こちらも同じく、たけのうち有美札幌市議に調整いただいています)ご講演の中でも、むぎのこの始まりのことは伺っていましたが、これまでの歩みや、通っていた子やその親が、むぎのこで仕事をするようになった経緯などを併せて伺うことで、むぎのこに関わるみなさんの思いがより立体的に見えた気がします。むぎのこでは、児童発達支援、保育園、放課後等デイサービスのほかにクリニックも運営しており、ファミリーホームや子どものショートステイ、一時保護施設のような子どもたちの暮らしに関わる分野と成人後のグループホームやアパート、カフェ、生活介護、就労移行支援など、子どもから大人まで、住まいから仕事まで、数多くの大変幅広い事業所を比較的コンパクトな範囲の中で、運営しています。
事業所案内を見ただけでも、その事業所の数に驚くのですが、実際にその施設を巡らせていただくと、エリア内の密度の濃さに、また驚きます。
利用者のニーズに応えて、事業を広げていったところから新たなニーズを見出したり、想定外のものも含めて付随的な効果を発見したりと、事業の拡大と深化の循環が生まれています。
おこまりごと広場
居場所に関する取り組みも実施をされていて、子どもを支援するだけでなく、親子が関わることによって、親子関係も改善しているということ、これからは親子支援だというお話に共感するところがありました。
大変お忙しい中、ご説明、ご案内をいただいた職員のみなさん、ありがとうございました。

活動報告
2025.05.29
石狩市/あいのカタチ
昨日は、社会的養護等自治体議員ネットワーク・わっかで代表を務めていただいているたけのうち有美札幌市議に調整・ご案内をいただき、同じくわっか呼びかけ人のいのまた由美仙台市議と、NPO法人ソルウェイズが石狩市に開設した「あいのカタチ」を視察させていただきました。(恵庭市議会・市民と歩む会の新岡さんにも同行いただきました)
1階には、小児科クリニックと病児保育施設が、2階には、重症児のデイサービスと、ショートステイなどが併設されています。
バギーを使用する方が、雨に濡れずに直接入れる入り口があり、診察室の内装、設備なども、子どもの気持ちに配慮したつくりになっています。病児保育では、一定の要件のもと、保育施設からのお迎えによる保育も可能ということで、急な発熱の場合など、保護者にとっては大変ありがたい仕組みもあります。
重心児のデイサービスについては、恵庭では事業所がなくなってしまったので、開設が望まれていますが、なんといっても、医療的ケア児も泊まることのできる施設(医療型短期入所)が併設され、レスパイト(休息)での利用だけでなく、ファミリー利用も可能で、近隣であれば、学校にも送迎が可能ということで、さまざまな利用の仕方が考えられそうです。
代表理事の運上佳江さんのお話は、以前にもたけのうちさんの勉強会で伺ったことがあったのですが、今回は共同代表理事の運上昌洋さんからも、経営と理想のバランスや人材育成、改めてソルウェイズが掲げるロードマップ、全道でのショートステイの提供、2030年までに医療的ケア児者が地域での生活を自ら選べる地域の実現などについてお話を伺いました。
オープンしたばかりで、今後のサービス開始に向けても大変ご多忙の中、貴重なお時間を割いていただき、ありがとうございました。

活動報告
2025.05.21
北広島/さとっぴー
今日は、北広島市の児童活動センター・さとっぴー「子ども第三の居場所整備・運営事業」を視察させていただきました。
「さとっぴー」とは、「西の”里”の人たち(”ピー”プル)が集い、幸せ(ハッ”ピー”)になる場所」という思いを込めて名付けられた愛称とのことです。
子どもの居場所が少なかった西の里地区で、もともとは銀行だった建物を活用して開設されました。
機能としては、学習・生活習慣等支援機能と放課後等の子どもの居場所支援機能の2つの役割をもっています。
学習・生活習慣等支援機能は、生活リズム等に課題を抱える子どもに対して、自己肯定感を育み、将来ビジョンを見据えることができるよう支援することを目的としており、不登校の児童だけではなく、家庭環境に課題のある子どもも利用の対象となるそうです。
開設から2年弱ですが、当初の定員を超える登録があり、小学校を卒業したあとは中学校に通っていたりと生活リズムの定着に成果が出ているとのことでした。
子ども支援の分野では、法改正や新たな制度の創設など変化が早く、なかなかついていけませんが、近隣市でもこうした先進的な取り組みが実施されていることを知り、恵庭でも子どもの育つ環境のさらなる改善を図っていかねばと感じました。
お忙しい中、丁寧なご説明をいただいた北広島市子ども家庭課の冨田課長、佐藤主任北広島市児童活動センター さとっぴー センター長の木幡様をはじめ、職員のみなさまそして調整していただきました大西さんありがとうございました。
<さとっぴーが紹介されていた動画>家でも学校でもない子どものための第3の居場所。子どもたちが抱える課題に共に向き合う施設とは(HTB北海道ニュース)https://youtu.be/XWaFFyR1EM4?si=GtIzbPIjP-1ci8eM
猛暑で"延長"夏休みどう過ごす?「外は暑いし心配」「家ですることがない」…保護者の悩み 家でも学校でもない「第三の居場所」に注目 地域の大人も成長見守る (北海道ニュースUHB)https://youtu.be/YqddYyXV8KI?si=h9ug6-kewoKmmRty

活動報告
2025.05.20
千歳市の人口推移
前回の総合計画特別委員会の中で、恵庭の人口動態について確認をしたのですが、参考までに千歳のデータを調べてみました。
千歳はラピダス進出に伴って、人口が増えているような印象がありますが、2023年9月をピークに人口は減少に転じています。
日本人に限ってみれば、2021年9月の97,167人がピークで、直近ではそこから約2,000人減少しています。
ラピダスは4月から試作ラインが稼働したところであり、千歳市の試算では、2040年までに従業員と家族、約7,800人が移り住むということですが、少なくともこれまでの動きでは、人口減少を上回る増加とはなっていないようです。(出典:北海道新聞 2025年4月29日記事 https://www.hokkaido-np.co.jp/article/1153994/ )
今後は恵庭市にとっても、大きな影響が想定されますが、外的な変化に対応しつつも、まちの強みを磨き、安易な人口増だけではない取り組みを求めていきたいと思います。
合計日本人外国人2019年4月1日96,565 95,852 713 2019年4月26日97,425 96,693 732 2020年4月1日97,198 96,380 818 2020年5月1日97,817 96,992 825 2021年4月1日97,103 96,370 733 2021年5月1日97,726 96,996 730 2021年6月1日97,706 96,981 725 2021年7月1日97,519 96,789 730 2021年8月1日97,669 96,950 719 2021年9月1日97,887 97,167 720 2021年10月1日97,766 97,050 716 2021年11月1日97,829 97,098 731 2021年12月1日97,807 97,081 726 2022年1月1日97,690 96,977 713 2022年2月1日97,613 96,907 706 2022年3月1日97,519 96,817 702 2022年4月1日97,172 96,460 712 2022年5月1日97,504 96,780 724 2022年6月1日97,578 96,817 761 2022年7月1日97,439 96,669 770 2022年8月1日97,509 96,726 783 2022年9月1日97,714 96,924 790 2022年10月1日97,665 96,866 799 2022年11月1日97,693 96,882 811 2022年12月1日97,678 96,865 813 2023年1月1日97,639 96,831 808 2023年2月1日97,634 96,816 818 2023年3月1日97,516 96,690 826 2023年4月1日96,965 96,108 857 2023年5月1日97,689 96,799 890 2023年6月1日97,767 96,820 947 2023年7月1日97,757 96,786 971 2023年8月1日97,839 96,863 976 2023年9月1日98,023 97,036 987 2023年10月1日98,015 96,990 1,025 2023年11月1日98,074 97,005 1,069 2023年12月1日97,960 96,898 1,062 2024年1月1日97,962 96,875 1,087 2024年2月1日97,919 96,808 1,111 2024年3月1日97,784 96,648 1,136 2024年4月1日97,173 96,009 1,164 2024年5月1日97,836 96,614 1,222 2024年6月1日97,815 96,572 1,243 2024年7月1日97,681 96,412 1,269 2024年8月1日97,624 96,328 1,296 2024年9月1日97,704 96,399 1,305 2024年10月1日97,545 96,239 1,306 2024年11月1日97,456 96,131 1,325 2024年12月1日97,347 96,024 1,323 2025年1月1日97,326 96,004 1,322 2025年2月1日97,256 95,925 1,331 2025年3月1日97,148 95,802 1,346 2025年4月1日96,503 95,131 1,372 千歳市の人口推移(日本人/外国人)
(出所:千歳市ウェブサイト 人口統計一覧より、柏野作成)https://www.city.chitose.lg.jp/docs/94-21878-160-822.html?cat=%2F94%2F94_196%2F94_160%2F

議会報告
2025.05.19
恵庭市議会新体制(2025年)
本日、臨時会が開催され、議長をはじめとする議会の体制が変更となりました。
新体制は以下の通りです。(全て敬称略)
議長:川原光男(自民党)副議長:武藤光一(民主・春風の会)
<議会運営委員会>委員長:小橋薫副委員長:新岡知恵委員:宮利徳、生本富士代、澁谷敏明
<総務文教常任委員会>委員長:宮利徳副委員長:松島緑委員:川股洋一、市川愼二、矢野浩章、柏野大介、武藤光一
<厚生消防常任委員会>委員長:新岡知恵副委員長:吉永孝之委員:長谷文子、前田孝雄、早坂政芳、生本富士代、太田実保
<経済建設常任委員会>委員長:野沢宏紀副委員長:三上まどか委員:川原光男、小橋薫、石井美季、澁谷敏明、小林卓矢
<基地特別委員会>委員長:吉永孝之副委員長:小林卓矢委員:早坂政芳、生本富士代、柏野大介、澁谷敏明
<議会改革特別委員会>委員長:野沢宏紀副委員長:宮利徳委員:生本富士代、新岡知恵、武藤光一、太田実保、小林卓矢
<ハラスメント根絶特別委員会>委員長:長谷文子副委員長:柏野大介委員:石井美季、生本富士代、澁谷敏明、小林卓矢オブザーバー:川原光男(議長)
<議会広報特別委員会>委員長:太田実保副委員長:矢野浩章委員:宮利徳、松島緑、新岡知恵、澁谷敏明、小林卓矢
議会から選任される各種委員など
・監査委員:前田孝雄
・石狩東部広域水道企業団議会議員:川原光男、武藤光一
・石狩教育研修センター組合議会議員:宮利徳
・功労者等表彰審議会委員:武藤光一、生本富士代、三上まどか、小橋薫
・民生委員推薦会委員:矢野浩章
・国民健康保険運営協議会委員:前田孝雄、松島緑、早坂政芳
・都市計画審議会委員:澁谷敏明、吉永孝之、野沢宏紀、柏野大介
--これまで、慣例的に2年ごとに所属委員会や役職が交代されてきました。2年間で交代することにより、さまざまな役割を経験できることのメリットがある一方、議長や委員長がリーダーシップを発揮していくためには、4年間という本来の任期の中で取り組みを進めるということも重要なのではないかと思っています。
今回は、これまでの慣例ということだけではなく、あらためて「より多くの人、新しい人にも経験をしてもらう」ために、4年間の任期の折り返しのこの時期に、体制を変更するということで、会派間の協議を進めてきました。
これまで恵庭市議会では、会派の所属人数に基づいて、ポイント制という仕組みで会派ごとに役職の配分を行なってきましたが、特別委員会が増えたことなどにも伴って、ポイントの一部見直しも行いました。
その結果、諸派議員(1人会派)でも委員長などの役職に就くことが可能となったことから、途中からは諸派議員にも参加を求め、協議を進めてきました。
ここ最近では、第1会派が、議長、副議長を独占したり、委員長も含めて、多数を占めるようなケースが散見されてきましたが、今回は、副議長を第3会派の民主・春風の会から選出し、委員長についても、公明党と市民と歩む会からも選出するなど、全体バランスにも配慮された構成になったのではないかと思います。
公正・中立な議会運営は当然ですが、議会が一丸となって、行政をリードしていけるよう、私も役割を果たしてきたいと思います。
私は、ハラスメント根絶特別委員会 副委員長総務文教委員会委員基地特別委員会委員都市計画審議会委員(留任)として務めることになりました。
現状停滞している部分も含め、少しでも前進させられるよう、精一杯努めていきたいと思います。
--(参考)新しい議長は長谷文子議員(2023年5月19日)https://kashiwano.info/article-5975.html
議会新体制(2021年5月22日)https://kashiwano.info/article-4377.html
議会人事が決まりました(2019年5月25日)https://kashiwano.info/article-3740.html

お知らせ
2025.04.17
ファイターズオンラインアンケート結果
かしわのレポートNO.55で実施したアンケートでは幅広い年代から、約100名のご回答をいただきました。
ファイターズ誘致に関して、経済効果や恵庭の知名度向上を期待する前向きなご意見を多くいただいた一方で、交通渋滞や経費に対するご心配が大きいということがわかりました。
<アンケート結果>
Q1 あなたの年齢を教えてください
50代の方の回答が最も多いのですが、40代、30代も多いのはオンラインアンケートという手法のためでしょうか。
Q2 誘致に対する考え
条件など、不明な点が多いとはいえ、約65%の方がもっとも積極的な選択肢であり、想像していた以上でした。
Q3 誘致に関する期待
スポーツ振興よりも、経済効果やまちのブランド向上を期待する意見が多くありました。
Q4 誘致に関する心配
心配は、渋滞、経費、環境という順でした。
自由記述でも大変多くのご意見をいただいています。強い賛成のご意見もあれば、反対のご意見もあります。条件が明らかになった上での意見把握が必要というのはまったくその通りだと思います。これらのご意見については、今後の議会審議でも参考にさせていただきます。

議会報告
2025.04.08
戦略プロジェクトの総括を
恵庭市では昭和61年を始期とする第2期総合計画の中で、戦略プロジェクトとして高度複合機能都市を掲げ、恵庭リサーチビジネスパーク(以下RBP)を設立しました。時代の変遷の中で、その役割は大きく変わり、転換期を迎えています。
恵庭リサーチ・ビジネスパーク
令和6年8月28日の委員会資料では、自己株式の有償取得に関する報告がありました。
今後の会社運営の機動性や柔軟性を図ることを目的として、発行済み株式総数30,160株に対して、恵庭市の保有分を除く22,560株すべてを取得するということでしたが、結果としては21,866株を取得し、市の保有比率は91.6%(7,600/8294株)に上昇しているとのことでした。
このことにより、恵庭市としては経営に対する関与、責任がこれまでよりも増すこととなります。
事業内容については、当初の設立目的が時代の流れの中で変化をし、今は起業支援やセンタービルの運営、公共施設の指定管理などを行なっているところですが、RBPでなければならない独自性や優位性はなかなか見出せなかったところです。
起業支援のこれまでの成果としては、センタービルに53社が入居をしたということですが、その後はバブルの崩壊などもあって、撤退や移転をしている事業所もあり、事業を拡大して雇用の拡大につながった具体定な数字としては示されてはいません。
第5期総合計画の中に位置付けされている「研究・事業支援アドバイザー事業」や「食と機械のリエゾンオフィス」など、採算が取れないとしても、公的に実施すべき取り組みもあります。残念ながらこうした取り組みは実績が少なかったり、コロナ禍の影響として、近年は実施されていなかったりとなっています。答弁ではニーズが少ないとしていましたが、どちらかというと、事業者ニーズに合っていなかったということではないかと思っており、まさにそこが産業支援機関としての専門性が問われているところなのだと思います。
現状、売上に占める恵庭市発注の割合は、直近5か年で72%〜88%と高どまりしており、今回の答弁からは、独立した主体として行政依存からの脱却というのはなかなか難しいように感じています。
今後も組織を存続していくということであれば、あらためて目的を明確化した上で、経営戦略に沿う形での長期的な人材育成の方針も必要になるのではないかと思います。
これまでは累積欠損を抱えていたことにより、当初の目的が大きく変化する中でも、なかなか機動的な対応が難しかったわけですが、今はその負債もなくなり、今後はセンタービルの大規模修繕が必要な時期に入っていきます。そうした時期だからこそ、さまざまな可能性を比較検討する中で、もっとも恵庭の産業基盤強化に資する道筋を示してもらいたいと思います。
インターネット中継はこちらです。https://www.kensakusystem.jp/eniwa-vod/video/R07/R070228-1.html
<委員会資料>
令和5年12月5日 総務文教常任委員会 資料NO5
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令和6年6月27日 総務文教常任委員会 資料NO4
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令和6年8月28日 総務文教常任委員会 資料NO3
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令和6年度には、自己株式を取得するなどした結果、恵庭市の出資比率は高まり、経営に対する関与も強まりましたが、売上に占める市発注事業の割合は非常に高く、起業や産業支援に関する優位性は見られません。また、過去の累積赤字が解消された一方で、施設は老朽化し、今後の大規模改修が必要となることなどを考慮すると、将来に向けてその役割や機能をどうするかを明示していく必要があります。

議会報告
2025.04.04
ライドシェアの活用検討を
一般質問では、ライドシェア、恵庭リサーチビジネスパーク(以下RBP)、障害福祉の3つのテーマで質問を行いました。
コロナ禍の下、全国的にタクシードライバーは減少しましたが、5類移行後の移動需要の高まりに対して、恵庭市内においてもドライバーが不足しており、時間帯などによっては、予約が取りづらい状態にあります。
まず現状の認識について確認したところ、全国的なタクシー不足と、市内のドライバー不足を把握しているということでした。それに対する対策としては、北海道運輸局札幌運輸支局が、昨年より新たに乗務員確保に向けた「運転体験会・合同就職相談会」を開始したことから、その取組などを市内のタクシー事業者に周知していくことだそうです。
やらないよりはましだと思いますが、どこまで効果が期待できるでしょうか。そして、2年前から対策必要ですよねという話を聞いてきた中で、いまだにこの段階だということに驚きました。
昨年の予算委員会でも、ライドシェアについては質問していて、「状況を注視しながら必要に応じて(地域公共交通)活性化協議会の中で協議をしていきたい」という答弁でした。ドライバー不足を認識しているわけですから、必要があるのではないかと聞いたところ、
市内のタクシー会社と意見交換を行ったところ、現在ではライドシェアを行う予定はないという意見なので、今年度の地域公共交通活性化協議会においては、ライドシェアについての協議を行っていないそうです。
現状のライドシェアの仕組みでは、タクシー事業者などがドライバーの管理を行う必要があり、意向を確認する必要は理解していますが、事業者の意向によって、必要性がなくなってしまうのだとすれば、市としてはどのように2次交通の不足を解消しようとしているのか教えていただきたいところです。
なお、答弁では、今のところ独自の対応は考えていないが、ライドシェアについては事業者等と引き続き意見交換する、市内には介護タクシーの事業者も数件あって、一般利用も可能なので、こうした車両の活用の可能性について関係する事業者と意見交換をするそうです。
市民からは、通院などで予約がとれなくて困っているという声が届いていますし、私も何度か大きな荷物を持った観光客がタクシーがいなくて困っている様子を見ています。こうした市民の移動に支障が出ている状況をどう解消していこうとするのか。タクシー事業者にとっては、ライドシェアを行うことで負担も伴うわけですから、行政としてなんらかの支援を行っていく必要があると思います。ドライバー管理に要する初期費用を補助することや、不足している曜日、時間帯などを把握していくことなど、積極的な検討が必要ではないでしょうか。
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日本版ライドシェア(自家用車活用事業)関係情報 (国土交通省ウェブサイト)https://www.mlit.go.jp/jidosha/jidosha_fr3_000051.html

議会報告
2025.04.02
一般会計予算は360億円
令和7年度予算の概要はこちらです。
https://www.city.eniwa.hokkaido.jp/material/files/group/7/R7_yosannnogaiyou.pdf
令和7年度一般会計予算は、過去最高だった前年度を13%上回る360億630万円です。(図1)
図1 恵庭市一般会計予算決算の推移
歳入では、個人市民税が約35億円(前年比+2億円)、固定資産税では約44億円(前年比+3.4億円、都市計画税含む)といずれも過去最高となる高い水準を見込んでいます。建設事業費の増加に伴って、国庫支出金や市債が大幅に増加していることも特徴です。(図2)
歳出では、島松地区複合施設整備事業(+4.4億円)や会計年度任用職員の処遇改善(+1億円)、エコバスの新規路線(+8,000万円)などによって総務費が、市民会館耐震化改修(+6億円)や小中学校のタブレットパソコンの更新事業費(+3億円)などによって教育費が、大きく増加しています。恵央団地の建設事業費(+5.1億円)や橋梁長寿命化(+2.9億円)などもあり、土木費も高い水準です。(図3)
図3 恵庭市性質別歳出の推移
財政運営上の懸念はいくつかありますが、まず指摘をしなければいけないのは、経常収支の改善が不十分だということです。近年は毎年20億円を超える多額のふるさと納税があり、基金を取り崩す形で、政策的事業にも充当されています。
市長公約や議会からの提案などで政策的事業として新規の事業が増えた結果、経常経費は増大する一方ですが、事業の見直しはほとんど行われていません。ふるさと納税なしで、経常的な経費が賄えているのかについては、明確な答弁がなかったところですが、すべての事業を継続することは難しいのではないかと思います。
また、予算段階とはいえ、3年前に策定をしたばかりの「財政運営の基本指針」で設定した指標を超過する建設地方債の発行が見込まれています。その上、民間活力の活用として行われているPFIなどの事業手法に対する支出は、将来的な支払いを担保するもので、将来世代の負担となりますが、財政指標としては反映されないものもあります。えにあす、柏陽恵央団地、島松複合施設などのように、公民連携手法が増加していることを考えると、今後予定されている「財政運営の基本指針」の見直しの中で、一定の基準を設ける必要があります。
さらに、ルルマップ自然公園ふれらんどの今後の運営などに関しては、サウンディング調査結果をもとに、民設民営での事業実施が可能と見込んでいますが、そもそも事業者からの提案がいつ出てくるのかも、どのような選定手法を取るのかも、それに伴う市の財政負担も何ひとつ明らかにはなっていません。こうした進め方は、まちづくり基本条例に照らしても、妥当とは考えられないものです。
こうした点は、予算執行の中で、改善、対応されることを期待したいと思います。
私たちの会派としては、予算全体として、①老朽化した公共施設の計画的な修繕に向けた方針、②市営住宅の入居要件拡大に向けた検討、③エコバスなど市民の移動に関する利便性の改善
などを評価し、令和7年度予算に賛成しました。
賛成討論の原稿は以下の通りです。
--令和7年度一般会計予算 討論
私は、議案第20号 令和7年度 恵庭市一般会計予算について、可決すべきものとした委員長報告に賛成の立場から討論を行います。令和7年度一般会計予算について、評価するのは以下の3点です。
①1点目は、公共施設の計画的な修繕と市民ニーズとのバランスです。
新年度予算では、市民から要望の大きいスポーツ施設についても、現況調査をもとに、新たな修繕計画を策定していくということ。生活環境改善要望についても、令和6年度までの集中的な取り組みを行ってきたところですが、引き続き市民要望への対応として、一定額の予算を措置している。同様に市民要望の多い公園についても、市民意見の反映に努めつつ、計画的な修繕を進めています。基金を活用しながら、修繕計画により優先順位を明らかにし、事業推進を図っていく姿勢は評価できる。
②2点目は、市民の安心への対応です。
市民から寄せられる不安はさまざまなものがありますが、生活の基礎となる住まいは特に重要です。住まいに関しては、柏陽団地の建て替えを進め、市営住宅としての供給は増えるものの、近隣市の状況などから既存民間賃貸住宅やセーフティネット住宅などの活用は進んでいません。
そうした中で、市が持つ市営住宅というストックを活用しながら、その本来目的の中で入居の要件を(年度内に)拡大し、住宅に不安を抱える市民のニーズに応えていくことは評価できる。
③3点目は、市民の移動への対応です。
これまでの長年の市民ニーズに対応する形で、エコバスでは新規路線を設定し、試験運転を進める。公共交通の利便性を高めていくことは、脱炭素社会を目指す上でも、重要な取り組みです。合わせて、障がい者の移動支援について、ガソリン代支給の検討を進めていくことについては大いに期待をしたい。
これら3点にとどまらず、医療的ケア児のレスパイト事業やひとり親世帯のファミリーサポート利用料の一部減免、お留守番教室など、市民の小さな声にも応える事業が形となったことは評価をしたい。
一方、予算代表質問でも指摘をしたが、財政運営については懸念もある。経常収支の改善が不十分であり、政策的事業として始まったものが、年々増加し、経常経費が増大しています。ふるさと納税による基金なしで、最低限必要な支出が賄えるのかは明らかとならなかった。
また、予算段階とはいえ、3年前に策定をした財政運営の基本指針で設定した指標を超過する建設地方債の発行が見込まれ、民間活力の活用の名のもと、財政指標としては、反映されない債務負担行為などの将来負担が増加していることは大きな懸念です。今後の基本指針の見直しの中での対応を求めたい。
さらに、ルルマップ自然公園ふれらんどの今後の運営などに関しては、実施時期も選定方法も将来の財政負担も不透明。まちづくり基本条例に照らしても、妥当とは考えられない。
新市街地拡大に向けた検討でも、商業地の拡大についても、商業地の拡大や都市計画道路については、想定する人口規模が示されない中で、過大となっている懸念も払拭できていない。今後の立地適正化計画や、新市街地が具体化していく段階では、適正な規模となるよう注視をしていきたい。
以上の理由から、令和7年度予算案については、賛成すべきものと考えるが、いくつかの課題については、予算執行の中で、指摘した懸念が払拭されるよう今後の取り組みを求め、賛成の討論といたします。

お知らせ
2025.03.27
かしわのレポート56号記事リンク
かしわのとえにわを語る会の開催は、5/12(月)です。
誤)5/12(火)18:30〜19:30正)5/12(月)18:30〜19:30
--
1 一般会計予算は360億円(4/2更新)https://kashiwano.info/article-6713.html
2 ライドシェアの活用検討を(4/4更新)https://kashiwano.info/article-6715.html
3 戦略プロジェクトの総括を(4/8更新)https://kashiwano.info/article-6717.html
4 ファイターズオンラインアンケート結果(4/17更新)https://kashiwano.info/article-6719.html
かしわのレポート56号
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