議会報告 report

2015/10/20

H26年度決算審査

平成26年度恵庭市一般会計決算について、私は賛成の立場から討論を行いました。

議案について、賛否が分かれるケースでは、できるだけ自分がなぜ賛成するのか、反対するのか理由を述べるべきだと思っています。

今回の決算については、
共産党・藤田議員から、一般会計と国保会計について反対、
自民党清和会・川原議員から、決算全体について賛成、
公明党・佐山議員からは、一般会計について賛成の立場から討論が行われました。

私は久しぶりの決算審査であり、予算の審議にも加わっていないということもあって、予算全体の配分が適切であったのかという点に絞って考えを述べさせていただきました。

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歳出を性質別で見てみると、2005年以降低く推移してきた投資的経費が上昇傾向にあります。
一応これまではごみ処理施設と島松駅のバリアフリー化という2大事業に備えて、抑制気味ではあったはずです。
島松駅のバリアフリー化が事実上白紙となり、見通せない部分もありますが、すでに全国平均や全道平均よりも高い割合であるということは注目しておく必要があります。
人件費についても、減少が続いていますが、それでも類似団体などと比較して比率は高く、今後上昇に転じるという予想もあります。単に減らせということではなくて、その原因がどこにあるのかを見極める必要があると思っています。

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目的別歳出では、土木費、民生費などの動きが目立ちます。
民生費はもともと上昇基調でしたが、さらに保育園の建設費やら運営費など大きな増加要因もあり、特に著しい伸びです。
土木費はかつて40〜60億円で来ていたものが、2006年からは40億円を割る水準に抑えられていました。昨年8年ぶりに40億円を超える額となり、26年度は38億円です(すべて金額は普通会計)。
ちなみにH26年度当初予算では土木費は26億程度、H27年度当初予算では29億円程度です(一般会計)。

歳出としては、一定の抑制を行い、かなりバランスにも配慮されているという印象を受けます。

借金の残高についても、一般質問で言及した「臨時財政対策債」の部分など、すべてが納得できる形ではないものの、総額も若干減らしており、この点は評価できるものだと思います。

そうした内容を盛り込んで討論は以下の内容で行いました。


平成26年度恵庭市一般会計決算 賛成討論
15.10.16 柏野大介

 私は、今回上程されました認定案第1号「恵庭市一般会計歳入歳出決算」について、可決すべきものとする委員長報告に賛成の立場から討論を行います。

個別の事業についての言及はいたしません。決算全体についての考えを述べたいと思います。

まず歳出で性質別歳出で見ると、
義務的経費では人件費が微増、公債費が微減、扶助費が増えています。全体に占める義務的経費の割合は多少減少傾向で48%程度になっていますが、類似団体では44%程度であり、人件費、扶助費で恵庭市は高い傾向であると言えます。物件費と維持補修費は類似団体(道内市町村)と比較して多く、補助費、繰出金、貸付金などは相対的に少ない傾向にあります。
投資的経費はここ2年で増加しており、その割合は全国、全道と比較しても高くなっています。
次に目的別歳出から見ていくと、
民生費が増え続けていること、土木費が近年の中では高い水準にあること、相対的に総務費、教育費が低く推移していることなどが特徴的だと思います。
平成16年以降、地方財政には厳しい状況が続く中で、
平成20年度の決算では経常収支比率が92.0%となり、もっとも財政が硬直化していたということができます。平成26年度の決算では、91.6%とその数値に近づいています。
その上、中身を見れば、臨時財政対策債を除いた場合の比率は平成22年度以降99%前後で推移しており、財政の硬直化という観点では、むしろ悪化をしているという見方をすることもできます。
こうした全体としては予断を許さない厳しい状況にあって、歳入においては、職員のみなさんの努力の結果として、収納率の向上など、大きな改善も見られました。

また、ストックで見ても、将来の負担ともいえる、地方債現在高と債務負担行為額の合計から、積立金現在高を引いたもの、これを市民1人あたりにならした金額は、若干ではあるが前年よりも減少しています。
こうしたことを勘案すれば、厳しい財政事情のもとで、市民のニーズに最大限応えた決算であったと評価することができるのではないでしょうか。
これまで2大事業として掲げてきたうち、島松駅のバリアフリー化事業が大きく転換していくこととなり、財政見通しにも変更があることだとは思いますが、今後も未来にツケを残さない財政運営を続けていただけることに期待をし、賛成の討論といたします。

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