議会報告 report

2022/07/09

投票率の向上について

恵庭市議会議員選挙のこれまでの投票数 より
https://www.city.eniwa.hokkaido.jp/kurashi/shiseijoho/senkyo/eniwashicho_shigikaigiinsenkyo/3715.html

国政選挙については、そのときの国政への関心によって多少の変動がありますが、全体的には、投票率は低下の傾向が見られます。
https://www.city.eniwa.hokkaido.jp/kurashi/shiseijoho/senkyo/shu_sangiinsenkyo/3711.html

若い世代の投票率低下が指摘されることが多いのですが、年代別で見ると、高齢者でも低下の傾向が見られるようです。

№10 衆議院議員総選挙
昨年12月に委員会では、衆議院選挙の結果が報告されましたが、その際の質疑では、実は60代以上のほうが低下幅が大きいことが明らかになっています。


(選挙管理委員会事務局長答弁)
40代の投票率については59.44%、前回の29年の総選挙に比べて約1.9%落ちています。50代が66.98%、前回と比較して2.8%の減です。60代が74.69%、前回と比較して3.6%の減です。70代が76.64%、2.7%の減です。80代が55.61%、3.9%の減です。18、19歳は増加しています。20代も少なかったですが、傾向としましては50代以上の部分について、前回の投票率に比べて下回っているのが目立つのかなと思います。

これらに対し、私からは以下の3点の論点を中心に提案を行いました。

①投票所の段差解消、移動支援
②インターネットを活用した情報提供の拡大
③若年層の転居に伴う住民票異動の適正化

高齢者の投票率が低下する要因の解消については、これまでも指摘し、改善を求めてきたところです。
https://ssp.kaigiroku.net/tenant/eniwa/MinuteView.html?council_id=70&schedule_id=6&is_search=true

3年前で靴を脱ぐ必要がある投票所は、11か所ということでしたが、現在は10か所となっています。
将来的にオンライン投票が導入されれば、こうした課題は解消されるのかもしれませんが、施設の特性上、どうしても靴を脱いでいただく施設もあるということで、施設の変更も含めた改善は必須です。

また、平成29年の公職選挙法改正により、平成31年の市議選から、選挙運動用ビラの頒布が解禁されました。

法改正の目的は、「(都道府県又は市の議会の議員の選挙において、)候補者の政策等を有権者が知る機会を拡充するため」とされていますが、この改正は2つの点で不十分です。

ひとつは、市議会においては、配布可能な枚数は4000枚とされており、有権者数と比較して著しく少ないこと。
もうひとつは、配布の方法が新聞折込や選挙事務所、個人演説会、街頭演説の4つに限定されており、事務所にもらいに行かない限りは、手元にビラが届くかは運次第とも言えます。

法律の趣旨からも、選挙管理委員会が、データを公開するものは禁止されているものではないと考えられ、候補者の政策を積極的に伝えることは、投票率向上のためにも必要な情報提供であると思います。

最後の、住民票異動の適正化については、これまでの活動の中で、大学の先生や大学生からお話を伺う中で、多くの方が口を揃えて言っていたことです。

恵庭市外、道外の大学に進学したり、就職した方の住民票が恵庭にある。
恵庭市内の企業や大学など高等教育機関に通う、恵庭在住の方の住民票が恵庭にない。

大学生の住民票異動が行われていないとすると、いくら選挙の際に情報提供を行なったとしても有権者に届かないことになります。
地元で成人のつどいに出られないのではないかということや、親の健康保険の扶養から外れるのではないかといった誤解、手続きの手間などが原因と考えられることから、高校の卒業、大学の入学などに合わせて、誤解を払拭するような情報提供が必要なのではないかと思います。

特に選挙権をもって最初の選挙で投票をしたかどうかは、その後の投票率にも影響するといわれており、10代、20代に対する働きかけは丁寧に続けていく必要があります。
今後の取り組みに期待したいと思います。

皆様のコメントを受け付けております。

記事に投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください