活動報告 activity
2015/12/17
委員会視察報告・2【静岡県御殿場市】富士山エコパーク「ごみ処理施設について」
昨日に引き続き、厚生消防常任委員会の視察報告です。
2日目(11/11)は御殿場市・小山町広域行政組合の富士山エコパーク「ごみ処理施設について」。
まさに恵庭市でもごみ焼却施設の整備に向けて、発注仕様書を作っているところ。
安全性、性能をしっかりと保ちつつ、少しでも安くなるよう発注にも工夫をしていきたいところです。
【静岡県御殿場市】御殿場市・小山町広域行政組合、富士山エコパーク「ごみ処理施設について」
研修日:11月11日
御殿場市 人口:89473人、面積:194平方キロ 小山町 人口:19374人、面積135平方キロ
御殿場市、小山町で広域事務組合を結成、結成以来49年。
ごみ、消防、斎場、し尿の4事務を広域処理。
予算規模は33億円ほど。近隣では一番大きい予算規模の広域事務組合。
以前のごみ処理はRDF化を行っており、多額の経費を要していた。
ストーカー方式にして年間10億円ほど浮いた。
1か月に清掃車2500台分のごみが搬入される。
プラットホーム5個の投入口からごみピットへ。
1100トンの貯留可能という設計だが、実際には1500トン程度(10日分)は積める。
ごみクレーン(自動運転) → ごみホッパ
1時間に3トンのごみを燃やせる。
出口には酸素濃度計を設置し、完全燃焼を確認。
焼却残渣は再処理後に、路盤材として有効活用。
排ガスは集塵機でチリを集めて、酸性ガス吸着、除去。
脱硝装置で、窒素酸化物を無害化。ダイオキシン類も分解除去。
排水処理はプラント用水として再利用する。施設外には流さない。
焼却炉の上にはボイラがあり発電を行う。
1時間あたり2500kwの発電が可能。施設内で使い、余剰分は電力会社に販売する。
防災倉庫を備え、避難所としても利用できる。
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施設整備費 66億円
運営維持管理委託料 69億/20年
消却灰の資源化委託料 24億/20年
H24に決めた施設整備費は66億だが、H27年3月の基準金利で再計算をして、64億円になった。
かつては、固形燃料、RDF化していた。
ここを建設したJVと訴訟になった。民事訴訟で損害賠償請求をし、和解金として支払われた20億円を基金としていた。
静岡銀行が融資をしていることで、SPCの経営状況について監視もしてもらえる。
可燃ごみはもともと広域だったが、H29年10月からはリサイクルセンターも広域で運営する予定。
H20時点では、(環境省の指導もあったが)灰溶融ブームだった。
溶融のメーカーは手をあげなかったので、 日立造船とタクマのストーカ炉2社のみが応募。
VFM(バリューフォーマネー):35.72%の節約効果があった。
143トンの処理能力に対し、処理量は100トン程度(H31がピークの予想)。
焼却灰の再熱処理をして無害化する。
再処理をした会社が有価で売却をし、歩道の草抑えなどとして使う。
通常、ごみ発電では単価10円~11円だが、バイオマスの割合が40~50%くらいなので、その割合については17円の単価となる。売電収入が6800万円となるのは、そのおかげ。
1100トンだが、実際は1500トンくらい貯められる。10日分以上。
ごみ質がいいので、今は950度くらいで燃えている。発熱量は11890を超える状況で、発電には有利になっている。
圧力3メガパスカル、300度。
現在の主流は4メガ、400度だが、設備投資が多くかかるので、3メガにとどめた。
煙突は高さ59m。60mを超えると航空法で点滅灯をつけなければならなくなる。
地域経済、住民への貢献という項目を総合評価の中で入れた。
地元発注予定額7億で、実際には12億の発注がされた(看板、パンフレットなど)。
運営で29億円の地元発注。地元に住んでいる17名の雇用の人件費なども含めて。
周辺地域に関しては協定書、合意書で地域振興をうたっている。導水路の優先的におこなっていく
かつてのRDFセンターのときは1年3000万円という金額を決めていた。
【まとめ】
PFI事業であること、施設の処理能力が3倍近いことなど、恵庭と条件の上で違う部分もあるが、処理方式を絞り込まずに総合評価方式としたことで、競争性が発揮されていたように感じる。また総合評価の中で地域経済への貢献という項目を入れていることは、透明性も担保され、恵庭でも取り入れることは可能ではないか。
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