主張 opinion

2021/10/30

最高裁判所裁判官の国民審査

衆議院選挙が行われていますが、同時に最高裁判所裁判官の国民審査も行われます。

法律を作る、(議員内閣制のもと)行政を担う人たちを選ぶのが国会議員の選挙ならば、
その法律や、法律の運用が、憲法に照らして正しいのかという判断を、国民の視点に近づけようとするのが、国民審査と言えると思います。

今回国民審査を受ける裁判官について判断する上での裁判の詳細は、公報などをご覧いただくとして、

今回の国民審査においては、
・いわゆる選択的夫婦別姓を認めないことの是非
・令和元年の参議院選挙の1票の格差の是非

という2つが大きな判断材料になると思います。

NHKのサイトにとてもわかりやすくまとまっています。
https://www3.nhk.or.jp/news/special/kokuminshinsa/2021/

私は、1票の格差については、特に参議院において、人口按分の視点だけで格差是正を図ろうとすることは、北海道のように広い面積に有する地域においては、地方の代表を減らすことにもつながり、合区の問題など、必ずしも妥当ではなくなる可能性が考えられることから、違う視点を持った代表選出の仕組みは検討される余地があると考えています。
北海道議会の議員も、人口が集中する札幌市の比率が高まっていますが、北海道全体の課題を解決するには、人口が少ない地域の視点こそ重要だと思います。
1票の格差を許容しないということは、こうした人口の少ない地域の視点を損なうことにもつながりかねないと思います。

そのため、私は、1票の格差については、判断の材料とせず、
一方で、選択的夫婦別姓は認められるべきだと考えておりますので、夫婦別姓を認めないことについて合憲と判断した
深山拓也裁判官、林道晴裁判官、岡村和美裁判官、長嶺安政裁判官については、×を記したいと思います。

ぜひ、みなさんのお考えに基づいて、国民審査においても、大切な1票を投じてください。

審査公報はこちらからご覧いただけます。

https://www.pref.hokkaido.lg.jp/fs/4/4/6/5/8/5/7/_/令和3年国民審査_審査公報.pdf

https://www.soumu.go.jp/senkyo/49ge/shinsa.html
なお、他の都道府県の選挙管理委員会のページも見れますが、東京都選管などは読み上げに対応した原稿をアップロードしているのが、とても参考になります。

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