議会報告 report
2022/10/16
ハラスメント条例を強行採決
恵庭市議会第3回定例会は、10月14日に最終日の議案審議を行い閉会しました。
最終日には、令和3年度決算認定などが審議されたのですが、
議員提案で提案された条例の審議にあたり、
これまでの恵庭市議会史に残る暴挙が行われました。
簡単にいうと、代表者による事前の話し合いの中で、
この条例について、みんなが納得してから議会に提案しようという話をしていたのですが、
あとで別に質問する時間を作るから、まずは議会に提案したいという申し出があり、
ではこういう形で進めようという段取りを決めました。(※1)
ところが、多数派の人たちが、裏でこそこそ話をつけて、
本会議では、事前の話し合いに参加していなかった人が、
「今すぐ決めてくれ」という提案をして、多数決を取った結果、
事前の話し合いに参加していた人たちも含めた多数が賛成に転じ、
まともに審議もしていないルールを作ってしまいました。(※2)
21人の議員のうち、4人は仲間はずれにされました。(※3)
事前の話し合いは何だったのでしょうか。
議案について、賛成、反対はあります。
議論を尽くした上で、採決をして、結論を出すというのは当然ですが、
今回説明があったのは「急ぐから」という理由だけで、
そもそも条例の必要性から、条例の法的な解釈、なぜ急ぐのか、
何を聞いてもひとつも回答はありませんでした。
理屈ではなく、
議論ではなく、
ただ多数決で物事を決めるならば、議会は必要ありません。
ハラスメントも問題だと思いますが、
議会制民主主義を否定する暴挙を私は許すことができません。
決定したことを、理由の説明もなく覆す方々と、
話し合いをして、約束をしたとして、本当にその約束は守られるのでしょうか。
そんな人たちが選挙で何を訴えたとしても、
私は信用することができません。
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(※1)9/28の会派交渉会で、恵義会から提案のあったハラスメント根絶条例について、
10/7、10/11と話し合い、素案について市民意見交換会を経た上で、
11月下旬から開会予定の第4回定例会に提案することを決定。
翌、10/12に、雑誌にハラスメントに関する記事が掲載されることがわかり、
同日開催された会派交渉会において、10/14の最終日に議案を提案した上で、
議会運営委員会に付託し、市民意見交換会を経て、議会運営委員会で審査を行い、
採決するという流れを確認。
会派交渉会の出席者は、野沢議長(公明党)、小橋副議長(恵義会)、市川議員(清和会)、
川股議員(恵義会)、生本議員(公明党)、武藤議員(民主・春風の会)、柏野(歩む会)。
諸派議員には、議長(事務局)から内容が報告される。
10/13の議会運営委員会では、会派交渉会での決定通り、
議会運営委員会に付託することを決定。
議会運営委員会の出席者は、川原委員長(恵義会)、生本副委員長(公明党)、
長谷委員(清和会)、川股委員(恵義会)、渋谷委員(民主・春風の会)、新岡委員(歩む会)。
議会運営委員会は原則公開のため、誰でも傍聴が可能だが、岩井議員は傍聴していない。
(※2)
10/14の本会議では、議案の提案後、質疑終了後に、
会派交渉会に出席していない諸派・岩井議員が委員会付託省略の
動議を提出。賛同議員は清和会の南出議員。
委員会付託を前提として、質疑を行わなかったため、
柏野、新岡から異議の申し出。
本会議を休憩し、議会運営委員会で協議した結果、
補充質疑を行った上で、議案の採決を行うことを決定。
新岡、柏野から補充質疑を行ったものの、質疑に対する答弁は
ほぼ得られないまま、賛成18、反対2で条例案は可決。
(※3)
10/14 本会議前に諸派の岩井議員が恵義会控室に入り、打ち合わせを
行っている様子を柏野が目撃。
議長が議事進行について、原稿を読み上げていることから、
岩井議員、恵義会、清和会、公明党、議会事務局は打ち合わせの上、
議会運営委員会で決定した内容とは別のシナリオを作成し、
民主・春風の会(2人)と歩む会(2人)には知らせなかった。
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(2022年12月13日 情報公開請求で取得した会派交渉会会議録を追加掲載)
皆様のコメントを受け付けております。
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どの筋で、どんなハラスメントがあると聞いたのか。
もう少し具体的に指摘されれば、本人自身が気づいていない問題にも心当たりを疑えると思いました。
具体性もソースもなく聞いてますがって…幼稚な言いがかりに聞こえます。
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いま条例を確認しましたが、概ね問題ないように思えました
条例で議長の倫理観に触れられていますが、今回当事者が議長経験者だったことは笑えました。
かしわのさんは、どんな質疑がしたかったのでしょうか。条例分でどんな点が気になりましたか?
質疑ができなかったことは問題ですが、起きたことの対応として制定を急ぎたい気持ちは理解できます。調査委員会の設置有無に関わらずいち市民として今回のことの今後経過をみて意見したいです、その方法はあるのでしょうか。
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お返事ありがとうございます。
お考えは理解したつもりで、3点にまとめて私見を述べさせていただきます。
・遡及できない法案だとしても、あした起こるかもしれない新たな事案に対応するには早い成立は理解できる。
・対応一案として百条委員会設置の否決は残念であるものの、刑事罰に向けた調査など他の方法はあるように思う。
・なんのためにが議論できなかったことは議会の怠慢であり、かしわのさんの不満は理解できる。 -
[…] Tweet 10/14の第3回定例会最終日以降、 私たちは会派交渉会における協議をお断りしてきました。 それは、10/14の本会議の審議の進め方が、会派交渉会で決めたことを覆すという「恵庭市議会各派及び会派交渉会要綱」第11条の規定にも反する行為であり、会派交渉会(非公開)での決定が、後から多数決で好きなように変えられるのであれば、少数会派としては、その会議に参加する意味が見出せないからです。 <恵庭市議会各派及び会派交渉会要綱> https://kashiwano.info/wp/wp-content/uploads/2018/02/49cf487e28e93dc84cd2338a6dc7ba76.pdf 強行採決で条例を通したのであれば、あとは議長の判断で、調査をきちんとやっていただけばよいことだと考えていますが、 私たちが提案した百条委員会の設置は否決され、調査が行われないままに時間ばかりが経過している状況のもと、非公式の協議参加の打診がありました。 私たちとしては、現状のまま会派交渉会での協議に応じる考えはありませんが、 一方で調査が進まない状況はよいことだとは考えておらず、 公開で行うこと、諸派議員にも参加を呼びかけることを条件とすれば、 そこでの決定は覆ることはないと考え、協議に応じることとしました。 大変急なご案内となり恐縮ですが、 11月11日(金)13:00から、市役所3階の第1委員会室において、 ハラスメント問題についての協議を行います。 ぜひとも、多くのみなさんに傍聴していただき、 それぞれの会派や議員が、調査に対してどのように向き合おうとしているのかを ご確認いただきたいと思います。 報道関係者も含め、どなたでも傍聴していただくことが可能です。 かしわの大介(2022.11.09)|インフォメーション|コメント(0)| « 前のページ | […]
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[…] 職員の休職との因果関係までは断定できないという結果です。 10月の唐突なハラスメント条例の制定から、 一部の議員による恣意的な動きが続いていました。 […]
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歩む会のメンバーにハラスメントの疑いがあると聞いてますが?