議会報告 report
2022/11/02
断らない支援体制を
第3回定例会の一般質問では、①困窮者対策と、②公共施設統配合のあり方の2点を取り上げました。
1点目の困窮者対策については、コロナ禍の長期化や円安、エネルギー価格の高騰などによる物価高騰で市民生活の厳しさが増しているのではないかと思いますが、一方で、令和3年度の実績から見ると、生活保護の受給世帯数が減少しています。
全国的には、生活困窮者自立支援機関での相談件数は大幅に増えているということであり、恵庭市だけに限って、状況が改善しているとは考えづらい状況です。
恵庭市の生活保護の状況
私がお受けしているご相談でも、生活保護に関連したご相談や、住居に関すること、仕事に関することなど、それぞれが関連性を持つものの、現状では制度のはざまであったり、行政だけでは解決が難しい問題があります。
だからこそ、行政の窓口では、できるだけ幅広く相談を受け、関係する機関と連携して解決していくような取り組みが求められていると思います。
全国的にみても、生活保護については、2015年ころをピークに微減、横ばいとなっており、コロナ禍にあっても保護世帯数は増加していません。
これについて、市はその要因として、社会福祉協議会による緊急小口資金の特例貸付や、住宅確保給付金、コロナ対策の給付金を挙げています。
コロナ対策の給付金が何度かあったことは理解できますが、あくまでも単発のものであって、継続的な物価高騰に対応できるわけではありませんし、緊急小口資金については貸付であるため、据え置き期間後には返済が必要となり根本的な解決策とはなっていません。
やはりそこには、生活保護基準引き下げや、生活保護への忌避感、自治体による運用の格差などが影響しているのではないかと思います。
例えば、生活保護受給で大きな障害になっていると言われている扶養照会(扶養義務照会)ですが、実際に扶養照会を行ったことによって、援助につながったケースは非常に少ないとされており、恵庭でも、援助につながったケースは多くないようです。
厚生労働省は、令和3年2月26日の通知で、扶養照会を省略できる場合について、以下の通り具体的な例示をしています。
①扶養義務者が施設入所者、入院患者、専業主婦・主夫、70歳以上の高齢者
②借金や相続での対立、10年程度音信不通など交流の断絶
③DVなど
また、こうした改正については、例えば保護のしおりに記載することなどによって、相談者に誤認が生じないようにすることを求めています。
車の保有についても、恵庭市の生活保護のしおりでは、「自動車の保有は原則認められません」という記載になっていました。
ただ、現実の問題として、恵庭から市外の「公共交通機関の利用が著しく困難な地域」に通勤する場合や、「保育所等の送迎のための通勤用自動車の保有」については、保有が認められるケースが考えられます。
特に保育園については、近年恵庭市では、特に3歳未満児の定員が不足していることから、通勤経路に合う保育園への入園ができないことが想定され、これは生活保護手帳別冊問答集でいうところの、「転入所が極めて困難である場合」に該当するものと考えられます。
生活保護の申請はすべての国民の権利です。
どうなんだろう?と迷った場合には、匿名で構いませんので、私までご連絡をいただければ、所管課にも確認の上、返答をさせていただきます。
LINEか電話かメールでご連絡ください。
電話 090−2695−2880
なお、今回質問の前後で、ウェブサイトの表記を丁寧にわかりやすく直していただいていますが、いくつか気になるところがあるので、再度、所管課にお話してみようと思います。
https://www.city.eniwa.hokkaido.jp/soshikikarasagasu/hokenhukushibu/fukushika/seikatsufukushi/2/1198.html
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