議会報告 report
2024/11/11
令和5年度決算審査
例年9月から10月にかけて開催される第3回定例会では、前年度の決算審査が議題の中心となります。令和5年度は、ようやくコロナが落ち着きを見せ、予定通り事業が実施できたものの、コロナ前とは変化のあったものもあります。
歳入では、個人市民税や人口の増加により、市税、地方交付税がともに過去最高となっています。ふるさと納税を原資とした繰入金の割合が高まっていることも特徴的で、相対的に新たな借金は抑制されています。
歳出では、物価高騰対策の給付金により扶助費が増加し、市債の繰上げ償還によって公債費が増加しています。一方、コロナワクチン事業費の減により物件費が減少し、恵央団地6号棟や無線放送施設の事業が完了したことにより投資的経費が減少しています。
決算の代表質疑では、令和5年予算審議や政策要望で取り上げた事項を中心に、8項目の質疑を行いました。
地区会館など、公共施設はその使いやすさによって、利用率にも大きな差が生じています。施設の統廃合により、数が絞られるのであれば、その利便性を高めていかなければなりません。これまでいただいたご意見から、利用料、利用時間区分など、改善を提案しています。
財政面では、経常収支が高止まりしていることから、ひとつひとつの事業や施設の収支や成果を厳しくチェックする必要があります。産廃に多額の財源を投入していることや、収益を生み出すはずの観光施設の赤字などが財政悪化の主たる要因です。
(財政的な余裕をもたらしてきた)ふるさと納税も頭打ちとなり、今後進める事業では、さらに厳しく事業の見通しを見極めていく必要があります。
市が抱える借金(地方債)は、一見すると地方債は近年のピークであった令和1年度から減少傾向にあるようにも見えます。しかし、地方債だけではなく、債務負担行為(後から支払う約束)を含めると後年時支払わなければいけないお金は大きく積み上がっています。特に令和5年度では恵央団地建替に伴うPFI事業が含まれており、債務負担とはいえ、実質的には形を変えた借金です。
私たち市民と歩む会は、令和5年度の予算執行において、市民意見の反映、運動機会の確保、不登校対策などで一定の成果があったことを評価し、決算の認定に賛成しました。
皆様のコメントを受け付けております。