議会報告 report
議会報告
2023.07.08
はなふる経済波及効果は20億円
6月22日に開催された経済建設常任委員会では、事故報告の他に、19件の報告事項がありました。
令和5年6月22日 経済建設常任委員会 報告案件一覧ダウンロード
No.09_花の拠点経済波及効果についてダウンロード
その中の資料9では、これまで指摘してきた「花の拠点はなふる」経済波及効果について、昨年度に実施した調査結果の報告がありました。
経済波及効果は産業連関表をもとに、花の拠点各施設の売上実績から算出されています。
道の駅は平成30年(2018年)に運営管理事業者を公募に変更し、現在の事業者が選定されています。
変更前の2018年の全体売上が6億5,900万円だったのに対し、2022年のはなふる全体売上は約13億4,100万円で、2018年と比較すると約2倍に増えています。それによって、2022年の経済波及効果は約20億4,000万円と試算されています。
これは新規店舗の影響のほか、事業者変更やそれに伴う店舗の変更、ガーデンフェスタの開催効果も含まれるため、今後の推移についても注視していく必要があります。
観光協会の運営だった2018年までは、飲食の売上比率が高かったことが想定され、その後現在の事業者となり、道の駅としては物販の比率が上がっていることが考えられます。一方で、ホテルやカフェなどの開業もあり、サービス部門の売上も増加しているものの、市外からの仕入れが増加しているとすれば、地域経済循環としては流出が増えることにもつながります。
マクロ(全体)で捉えるためには、一定の条件付けのもとでの試算とならざるを得ないことから、こうした個別の要素を全て反映できないことは仕方がない部分もあります。しかし、基礎自治体が具体的な施策を考えていく上では、より実態に即したミクロ(個別的な)の視点が欠かせません。
私は以前から求めているように、抽出調査を行なって、実際に恵庭の道の駅を訪れている方がどのような消費行動を取っているのかを把握することが必須だと思っています。
単に売上が増えてよかった、計算上の波及効果が大きくなったということにとどまらず、地域経済の循環が高まり、地域の所得向上につながっていくことを期待しています。
資料の一覧はこちらです。
No.01_恵庭市農業振興地域整備計画の見直しについてNO.02_新型コロナウイルス感染症及び物価高騰に伴う経済対策についてNO.03_令和4年度企業立地の現況についてNO.04_ワーケーション基本方針の策定についてNO.05_台湾からの訪日教育旅行の受入についてNO.06_第3期人材確保計画の策定についてNo.07_盤尻地区観光まちづくり事業化構想(案)についてNo.08_恵庭市ルルマップ自然公園ふれらんど基本構想(案)についてNo.09_花の拠点経済波及効果についてNo.10_「恵庭市花とみどりの記念日」制定記念イベントついてNo.11_令和5年度社会資本整備総合交付金事業等について No.12南18号線の歩行者安全対策についてNo.13_市営住宅恵央団地6号棟建設工事についてNo.14_柏陽団地入居者移転についてNo.15_市営住宅使用料の減免制度についてNo.16_市営住宅等長寿命化計画についてNo.17_恵庭市指定給水装置工事事業者の違反行為に係る処分についてNo.18_下水道GXの取り組みについてNo.19_下水終末処理場維持管理業務に係る履行監視について
No.01_恵庭市農業振興地域整備計画の見直しについてダウンロード
NO.02_新型コロナウイルス感染症及び物価高騰に伴う経済対策についてダウンロード
NO.03_令和4年度企業立地の現況についてダウンロード
NO.04_ワーケーション基本方針の策定についてダウンロード
NO.05_台湾からの訪日教育旅行の受入についてダウンロード
NO.06_第3期人材確保計画の策定についてダウンロード
No.07_盤尻地区観光まちづくり事業化構想(案)についてダウンロード
No.08_恵庭市ルルマップ自然公園ふれらんど基本構想(案)についてダウンロード
No.09_花の拠点経済波及効果についてダウンロード
No.10_「恵庭市花とみどりの記念日」制定記念イベントついてダウンロード
No.11_令和5年度_社会資本整備総合交付金事業等についてダウンロード
No.12_南18号線の歩行者安全対策についてダウンロード
No.13_市営住宅恵央団地6号棟建設工事についてダウンロード
No.14_柏陽団地入居者移転についてダウンロード
No.15_市営住宅使用料の減免制度についてダウンロード
No.16_市営住宅等長寿命化計画についてダウンロード
No.17_恵庭市指定給水装置工事事業者の違反行為に係る処分についてダウンロード
No.18_下水道GXの取り組みについてダウンロード
No.19_下水終末処理場維持管理業務に係る履行監視についてダウンロード
議会報告
2023.07.07
市内での出産に選択肢を
第2回定例会の一般質問では、
1.市内での出産に選択肢を2.多文化共生の取り組み強化を3.移住者支援とまちづくりへの参画推進を
この3つをテーマにしました。
2018年から、市内クリニックが分娩の取り扱いを休止したことによって、市内での出産は非常に難しくなっています。
以前は市内で約3割、千歳で約3割、札幌が約3割ほどだったと記憶していますが、現在は、千歳で約4割、札幌で約5割、その他が約1割となっています。
しかし、全道、全国の産科の現状を考えると、産科医を市内に誘致することも容易ではありません。
202003_北海道医師確保計画ダウンロード
https://www.pref.hokkaido.lg.jp/hf/cis/ishikakuho/ishikakuhokeikaku.html
出張さんばステーションは、かかりつけ助産師とも言える、継続的なケアの仕組みで、医療機関、助産院、自宅など妊婦さんのニーズに合わせた出産の選択肢となる可能性があります。
道内でも、こうした仕組みを作るために提言をしている助産師さんがいますが、開業助産院は全国的にも減少の傾向にあります。
助産院減少の要因は様々ありますが、その一つは、嘱託医、嘱託医療機関の確保が難しくなっていることであり、そうした課題に対して行政として支援することが、市内での分娩に選択肢を増やす上では大きな役割を果たすものと考えています。
また、WHO(世界保健機関)は、2018年に発行した「WHO推奨ポジティブな出産体験のための分娩期ケア」において、助産師制度が十分に機能している環境にある妊産婦に対しては、助産師主導の継続ケアモデルを提供することを推奨するとしています。
こうした継続的なマタニティケアを受けた場合の産後うつのリスクが低下することや、産婦がまた産みたいと考える割合は、継続ケアを受けていない場合の1.5倍とする研究結果もあります。
恵庭市では、これまで総合戦略の成果指標として、合計特殊出生率を設定し、少子化対策にも取り組んでいますが、目標として設定している合計特殊出生率を達成できていません。これは、そもそも合計特殊出生率の計算には、対象となる世代の女性の人数や社会全体の晩婚化、晩産化なども影響しており、単独自治体の施策の影響が限定的であるということもその一因です。
そうだとするならば、成果指標として政策の効果を図りづらい合計特殊出生率ではなく、夫婦の最終的な平均出生子ども数とみなされる(結婚、出産を望んだ夫婦から何人の子どもが生まれたかに近い)完結出生児数を指標としたほうが、政策の検証や改善には適しているのではないかと思います。
その上で、継続的なマタニティケアの仕組みを導入することによって、結婚、出産を望んだ夫婦がまた産みたいと思えるようにしていくことが、地域の少子化対策としては、実効性のあるものなのではないかと考えています。
議会報告
2023.07.06
移住者のまちづくり参画を
4月から5月にかけて、多くの方とお話をする中で、市外から転入されてきた方には、コロナ下で、市役所や地域と関わる機会が少なかったというご意見を多数いただきました。
人口動態を見ると、令和4年と令和3年の転入者合計はそれぞれ、3,591人、3,317人となっており、約7万人の市民のうち、約1割の6,908人は恵庭に住んで2年以内ということになります。
市としては、移住者向け交流会を開催していますが、過去の参加者総数は169名で、特に直近3年間では47人にとどまっています。もっというと、169名の内訳は20代が75人、30〜50代が73人、60〜70代は21人とのことです。
仕事をしている人であれば、自然と接点が生まれてくるものだと思いますが、仕事を退職して恵庭に移り住んだ方などであれば、地域との接点は限られてしまいます。コロナ禍においては、不要不急の外出自粛が求められるなど、今まで以上に機会が限られたことは想像に難くありません。
恵庭市まちづくり基本条例では、まちづくりへの市民参画を促すことを規定していますが、「参加」が「参画」に向けた第1歩となることは逐条解説でも明らかにされています。
参加の機会が相対的に少ないと考えられる転入者に、より積極的に機会を提供するということは、平等原則を逸脱するものではありません。転入者が地域コミュニティに関わることを支援し、新たな人材が加入することは、市民活動団体や町内会にとっても、組織の活性化につながることではないかと思います。
質問に対する答弁は、あまり前向きなものではありませんでしたが、まちづくり基本条例の趣旨に則り、行政として積極的な後押しを期待しています。
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恵庭市移住・定住支援サイト ガーデンシティLifehttps://www.eniwan.org
議会報告
2023.06.14
一般質問には14人が登壇
先週から第2回定例会が始まり、明日(6/14)からは一般質問です。今回は改選後最初の一般質問ということもあり、21人中14人が一般質問の通告をしています。
通告の内容はこちらからご覧いただくことができます。
https://www.city.eniwa.hokkaido.jp/material/files/group/54/r5-2tei-ippannsitumonntuukokusyo.pdf
ネット中継でもみることができますので、ぜひ興味のあるテーマをご覧ください。
なお日程は、以下の通りです。
6/14(水) 13:00〜 宮議員 14:00〜 三上議員 14:50〜 矢野議員
6/15(木) 13:00〜 早坂議員 14:00〜 石井議員 15:00〜 吉永議員
6/16(金) 10:00〜 小橋議員 10:50〜 生本議員 13:00〜 松島議員 14:00〜 柏野
6/19(月) 10:00〜 新岡議員 11:10〜 澁谷議員 13:00〜 太田議員 14:00〜 小林議員私は、今回この3点を質問します。
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1.市内での出産に選択肢を2.多文化共生の取り組み強化を3.移住者支援とまちづくりへの参画推進を
ぜひご視聴お願いします。追加資料はこちらです。
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議会報告
2023.06.10
どこまでもバラマキ
昨日6/9(金)から第2回定例会が始まりました。
初日の日程表はこちらです。
日程表(R5.2定初日)ダウンロード
初日に提出された議案は6件ですが、その中で私が注目したのは、補正予算です。
補正予算案の中には、新型コロナウイルス対策事業費を中心に多くの事業が盛り込まれ、総額は9億円にのぼります。物価高騰、エネルギー価格の高騰を考えると対策が必要なことは当然理解ができますし、国からはそのための財源が配分されています。住民税の非課税世帯に対しては、3万円、住民税均等割のみの世帯では1.8万円(北海道から追加で1.2万円)所得割の税額1万円までの世帯では2万円という給付金については、独自に対象世帯を広げている部分など、評価できます。しかし、問題なのは、またしても行われる商品券事業です。
商品券については、前回も指摘をしたところですが、今回特に問題なのは、事業の目的が「生活者支援」であるにも関わらず、全く不十分な金額に対して、驚くほどの事務費を要している点です。
前回は、目的が「事業者支援」と「生活者支援」ということでしたから、事業者支援の手法としては問題が大きいことは指摘をしましたが、まだ理解できる部分はありました。
今回は生活者支援ということですが、配布する金額も前回の1人5,000円(総額4億1,000万円)に対して、今回は2,000円(総額1億7,000万円)と半分以下の金額となっています。
この2,000円の算出根拠は、令和3年と令和4年の総務省・家計調査の結果をもとに、電気・ガス・その他光熱費などの差額を算出し(R3とR4の差額31,000円)、それを1か月あたり、1人あたりとして、端数を切り上げたということです。6月からは電気代も20%以上も値上がりをしているのに、2,000円(1か月分)では、まったく話になりません。
(ちなみに、同じ補正予算の中でも、給食費などに関しては、食材の高騰分を直近の令和5年の上昇率で算出し、12か月分を考慮しています。)
それなのに、前回の半分以下を配るために要する経費は、約3,900万円と、前回の経費約4,700万円とほとんど変わりません。これが生活者支援と言えるのでしょうか。本当にこれだけの経費をかけて、「全員に」商品券を配らなければいけないのでしょうか。
本当に生活者支援ということであれば、他市でも行われているように、水道代を減免するような手法が、もっとも経費を抑えることができ、しかも漏れなく給付することが可能です。(前回の配布型の商品券であっても、配布後に使用されなかった商品券は約600万円にも達します。)
物価高騰、エネルギー価格の高騰は、非常に大きいものですが、当然その影響は所得の少ない世帯ほど大きいわけで、特に課税世帯でも、比較的収入が多くなくても、給付金の対象とならない世帯は多くあります。例えば、給与収入が150万円程度でも、単身で、扶養家族がいない場合には今回の2万円給付の対象にはなっておらず、こうした世帯にこそ、物価高騰に対する支援を厚く行うことが必要になります。
何よりも悲しいことは、前回も同様の指摘をしているにも関わらず、市長はまったくそうした市民の声に耳を貸さずに、前回よりも非効率なバラマキを続けていることです。
そうした質疑と答弁を聞いても、議案は賛成多数で可決をされました。これでよいのか。これが市民の声なのか。私は違うと思っています。
議会報告
2023.05.19
新しい議長は長谷文子議員
選挙後最初の議会が開催され、議長、副議長をはじめとした議会人事が決定しました。
昨日お知らせした通り、私は副議長に立候補し、所信表明を行いました。所信表明の全文は最後に掲載します。
議長に立候補したのは、自民党の長谷議員のみで、副議長には、川原議員と私、柏野が立候補をしました。
選挙の結果、議長には長谷議員(長谷議員20票、無効1票)、副議長には川原議員が当選しました(川原議員15票、柏野6票)。
本日決定した議会人事は以下の通りです。(すべて敬称略)
議長 長谷文子(自民党)
副議長 川原光男(自民党)
監査委員 川股洋一(自民党)
議会運営委員会委員長 前田孝雄(自民党)副委員長 石井美季(自民党)委員 松島緑(公明党)新岡知恵(市民と歩む会)渋谷敏明(民主・春風の会)
総務文教常任委員会委員長 小橋薫(自民党)副委員長 生本富士代(公明党)委員 市川愼二(自民党)石井美季(自民党)三上まどか(自民党)新岡知恵(市民と歩む会)太田実保(諸派)
厚生消防常任委員会委員長 宮利徳(自民党)副委員長 澁谷敏明(民主・春風の会)委員 長谷文子(自民党)前田孝雄(自民党)矢野浩章(自民党)野沢宏紀(公明党)小林卓矢(諸派)
経済建設常任委員会委員長 武藤光一(民主・春風の会)副委員長 松島緑(公明党)委員 川原光男(自民党)川股洋一(自民党)早坂政芳(自民党)吉永孝之(自民党)柏野大介(市民と歩む会)
基地特別委員会委員長 石井美季(自民党)副委員長 松島緑(公明党)委員 川原光男(自民党)澁谷敏明(民主・春風の会)太田実保(諸派)小林卓矢(諸派)
議員の内から選任される各種委員等
石狩東部広域水道企業団議会議員 長谷文子、川原光男
石狩教育研修センター組合議会議員 小橋薫
民生委員推薦会委員 新岡知恵
功労者等表彰審議会委員 小橋薫、市川愼二、野沢宏紀、澁谷敏明
国民健康保険運営協議会委員 石井美季、生本富士代、武藤光一
都市計画審議会委員 川股洋一、前田孝雄、野沢宏紀、柏野大介
--副議長選挙 所信表明
2023年5月19日
副議長に立候補しました柏野大介でございます。
まずは、会派代表のみなさまの総意により、議場において、所信表明会が開催されることとなりました。市民に開かれた議会を作るための大きな一歩であり、感謝を申し上げたい。
この度の副議長選挙の実施にあたり、所信を述べさせていただきます。
第1に申し上げたいのは、議会の「信頼の回復」についてです。 今回の統一地方選では、全国的に投票率の低下が見られました。恵庭市議会においては、昨年からハラスメントに関する事案が明らかとなったことにより、市民からの信頼は損なわれている状態にあります。 今、恵庭市議会に求められているのは、市民からの信頼を取り戻すことであり、そのためには、市民の多様な意見に真摯に向き合っていくことをおいて他にありません。 また、合議制の機関である議会がその力を高めていくためには、議会の運営においても、多様な意見を反映できる仕組みが必要であり、そのためには4つの会派だけではなく、諸派の2人も含めた21人の議員が建設的に意見を交わせる場を作っていくことが求められています。
先ほど選出された長谷議長は第1会派である自民党から選ばれています。副議長については、第1会派以外から選出することによって、市民に対しても、多様性を尊重する議会としての姿勢を示すことができます。また、ハラスメント問題を含め、意見が分かれるときにも、多数決だけではない結論を導くことで、結果として多くの市民の理解や納得につながることが期待できます。
私は、前任期の前半では、経済建設常任委員長を務めました。その中で特に記憶に残っているのは、南18号に関しての陳情の審査です。 当初は会派間で大きく考えに隔たりがあったものが、時間をかけて議論を進める中で、陳情者にも出席をいただき、現地調査も重ねた上で、最終的には全体としての一致を見ることができました。この問題自体はまだ解決しておらず、引き続き取り組む必要はありますが、熟議を重ねることによって、議会全体として一致点を見出すことができる証左であり、こうした取り組みが議会の信頼回復につながるものだと確信しています。
第2に申し上げたいのは、「議会改革の前進」です。
これまで恵庭市議会では、議会改革推進協議会を中心に議会改革が進められてきました。特に、前任期においては、野沢座長のもと、議会改革に関して多くの取組みが進展しました。議会基本条例の素案を策定し、タブレットの導入をはじめとするICT化(情報通信技術の活用)を進め、政策立案能力の向上のため、図書室の活性化を図り、担い手不足に対応するため、定数報酬のあり方を検討してきました。残念ながら後半の混乱によって、議論されたもののいくつかは実現には至っていません。
私も、これらの議論を進めるにあたっては各部会のメンバーとして、またICTや議会図書室などに関しては部会長として、会派間の合意形成に努めて参りました。 これまでの議論の経過も尊重しつつ、また新たなメンバーを迎えた議会において、少数意見も汲み取りながら合意を作ることについて、長谷議長のリーダーシップのもとで、私も最大限の役割を果たしていくことをお約束いたします。
誰が提案したから、どこの会派だからということではなく、恵庭にとっていいものはいい、直すべきものは直すと結論づけていくことが、結果として議会の力を高めていくことにつながるのではないか。
ベテラン議員のみなさんからのご助言はもとより、新たに議員になった方々の新鮮な発想を受け止めながら、議長を支え、議会事務局のみなさんとも力を合わせ、透明性の高い議会運営に力を尽くしたい。
議員各位の負託を賜りますことをお願い申し上げ、私からの所信表明と致します。
議会報告
2023.04.06
ハラスメント問題は解決?市民説明会は不要
前回、3月24日の会議後、なかなか連絡がきませんでしたが、3月29日にようやく次の会議の日程調整の連絡がありました。
が、時間がないはずなのに、連絡はLINE WORKS(タブレットの通信アプリ)によるもので、その候補日も1週間以上先の4/6か4/7というもの。そもそも私の提案は年度内の調査と言っているのに、これでは年度が変わり、ハラスメントを受けた職員の方が退職してしまうかもしれません。議長にも電話をし、変更をお願いしましたが、結局会議の開催は4/6(木)となりました。
それに先立つ3/27には、議長から「ハラスメント根絶に係る行動指針(案)」が示されました。議長から案が示されるのはいいのですが、本来であれば、その条例を提案した(議決した)議員や会派として、当然腹案があったのではないかと思うのですが、それを聞いても返答はありませんでした。
4月6日(木)の会派交渉会では、冒頭、私から1点議長に確認をしました。
昨年12月に小橋議長が就任した際、北海道新聞の取材に対して、第三者委員会の調整役を担っているので諸派になったということで、「問題が解決するまで中立な立場で責務を全う」するとされていました。自民党会派に入ったということは問題は解決したという認識かという問いに対して、「そうだ」との返答でした。
会派別名簿の更新日から推測すると、定例会が終わった3月20日か21日には会派入りしていたようなので、やはり決議の可決を持って幕引きとした意図が見えます。
今任期中の調査と対応
会派交渉会では、前回持ち帰りとなっていた、私たちの提案に対する会派の見解が示されました。
自民党の川原議員は、よくわかりませんが、おおむね了解とした上で、アンケートについては議長判断に任せるという回答でした。
公明党の生本議員は、①アンケート調査、②聞き取り調査は、時間がかかるので、選挙前は時間的に厳しい、③行動指針と相談体制の整備は必要性を認識しており、賛同する。④当事者の謝罪は本人が決めることというご意見でした。
民主・春風の会の武藤議員は、ほぼ同様で、①、②は時間がないので、選挙前は難しい。③行動指針は、当然なくてはならない。④謝罪は当事者が決めることという意見です。
時間切れで幕引きを図ろうとしている意図は想定ができたのですが、辞職勧告をした人たちが、謝罪は本人が決めることというのが私には理解ができませんでした。議員の立場を辞職することを求めながらも、その際には、弁明の機会すら与えず、しかも謝罪は本人の意思というのは、本気で辞職を求めているのかもよくわかりません。その旨、私からは意見を述べましたが、議長の見解も、要求するものではなく、本人のモラルの問題だそうです。しかも、現状の認識としては、ハラスメント根絶条例の施行以降、問題は生じておらず、今調査をするのは適当ではないということなのですが、これでは、ハラスメント条例の施行後に、報道で明らかになった事実について、条例を遡及適用できると言ってきた一部議員の見解とも矛盾をしています…。
その上、議員の改選以降に、全員協議会を開いて、進めていくとのこと。なぜ今の議員が起こした問題について、新しい人たちで全員協議会を開くのか、私にはさっぱり理解ができません。また、職員のアンケートについては、無記名で信憑性がないそうです。もともと職員向けアンケートを主張されていたのは、以前小橋議長が所属していた恵義会ですし、第三者委員会の最終報告書に書かれたものを信憑性がないというなら、なぜそのような信憑性のないものを求めていたのか、教えていただきたいです。
市民説明会の要否
市民に対する議会としての説明については、
自民党の川原議員は、議会の姿勢は、議決した。それがすべてというご意見です。
公明党の生本議員は、議会への監査報告、第三者委員会の最終報告がホームページで報告されている。委員会の委員が報告するのはわかるが、議会として報告をするとはならないというのが会派の意見だそうです。
民主・春風の会の武藤議員は、第三者委員会の報告もホームページで公表されている。それで報告をしているので、それでいいとのこと。
長谷副議長からは、ホームページに出ており、それ以上でもそれ以下でもないということです。
みなさん行政に対しては、ホームページや広報だけでは説明不足、周知不足という話をされるのに、議会としてはホームページで終わりでは、言っていることとやっていることが違うのではないかと意見を述べましたが、いずれにしても、3会派の方からは、市民説明会は不要ということでした。
行動指針と相談窓口
ハラスメント条例に基づく行動指針については、議長案について、議長からの説明と、私から事前に意見を出した部分、相談窓口などについては盛り込む必要があるという議長の見解が述べられました。
私からは、補足的な説明として、厚生労働省が中小企業向けに示している資料に基づいて、挙げられている項目にあたる項目が盛り込む必要があるのではないかという提案をさせていただきました。https://www.mhlw.go.jp/content/11900000/000855268.pdf
出所:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyoukintou/seisaku06/index.html
行動指針の必要性についてはすべての会派が認めているところですが、内容を固めるには時間がかかるとして、議長からは改選後に引き継ぎたいという意向が示されました。
私としては、調査もしない、行動指針も先送りというのはハラスメント根絶の決議をした議会の姿勢とは思えず、最優先課題として毎日集まってでも、選挙前に決定すべきという考えをお伝えしました。
公明党の生本議員は、行動指針については今日決めるものと思っていたということで、今後も集まって協議することは可能ということでした。
一方、民主・春風の会の武藤議員は、選挙前は無理というご意見で、
自民党の川原議員からは、決議をしたことで、(その後)ハラスメントは耳に入っていないそうで、毎日集まるのは物理的、能力的に無理ということです。
中身について答えられない決議は無理やり通すのに、ハラスメント根絶のために必要な具体的な行動指針については先送りという姿勢では、ハラスメントの根絶よりも選挙のほうが大事なんだと見えてしまいます。
何よりもハラスメント根絶のための具体的な取り組みを優先すべきで、会派代表が集まれないならば、議長から全員協議会の招集をしていただけないかということも提案しましたが、やらないという結論となりました。
まったく納得できない内容です。
ハラスメント問題は何も解決していないし、真実さえ明らかになっていません。
議会として、市民に対する説明を行わないということは非常に残念ですが、私たちは会派として、説明の場を設けます。
ぜひご参加いただき、ご意見やご質問をお願いします。
日時:4/10(月)18:30〜19:30 場所:えにあす2階 会議室8−3(恵庭市緑町2−1−1)
私なりの回答をしているつもり。
のウェブサイトに報告書が掲載されており、
議会報告
2023.04.05
事実を明らかにする意思があるのか
3月13日の、ハラスメント事案に関する第三者委員会からの意見書(最終報告書)を受けて、3月17日の11時から、第三者委員会に係る協議会が開かれました。
すでにご報告した通りですが、当初は最終報告書を受けて、議会としての対応を協議するはずでしたが、その会議は、なぜか議案の取り扱いを決める議会運営委員会よりも後に設定され、議会運営委員会の中では、事前の協議もなく(私たち以外の会派には事前に知らせていたようです)、2つの決議案が提案されました。
本会議でのてん末については、こちらをご覧ください。
https://kashiwano.info/article-5145.html
https://kashiwano.info/article-5160.html
第三者委員会の報告書では、24%の職員がハラスメントを受けたと回答しており、当該事案以外にも、ハラスメントがあったことが示唆されています。
10月に制定されたハラスメント根絶条例からしても、その事実は看過できないものであり、今後の対応を協議するため、調査の継続を求めました。
せっかく多くの傍聴の方がきているのに、なぜか別な日程での仕切り直しとなり、3月24日に、公開での会派交渉会が開催されました。
冒頭、私からは、3月20日の本会議で議決された決議についての認識を確認しました。
議長の認識としては、決議で列挙された3項目について、今後議会で進めていくが、その具体的な内容はこれからという認識だそうで、つまりは中身のない空文だったということのようです。
この日、私たちが提案をしたのは、以下の通り、とても簡単なことです。
①アンケート調査②聞き取り調査③行動指針、相談体制の整備④当事者による謝罪
この日の会派交渉会でも、調査について提案をするのは私たちだけで、他の会派は、持ち帰って会派内で協議するというばかり。そもそも調査を継続する気がなさそうな様子です。
これまでの会派交渉会では、会派代表者が集まっているのだからと、その場で決めることを求められましたが、自分達の都合で、会議の運営方法は変わるようです。
それぞれの内容を少し説明します。
①アンケート調査今回の事案について、市民が一番求めていることは事実、真相を知りたいということだと思います。そうした趣旨の陳情も署名付きで提出されています。特に選挙を控えたこの時期だからこそ、事実を明らかにする必要があると思いますし、年度末で職員の退職や議会の改選が控えていることを考えると、早急に記名式のアンケートを行わないと、証拠、証言が失われてしまう心配があります。
②聞き取り調査聞き取り調査を実施する主体としては、1つの案としては、今回の第三者委員会の委員を中心に、あらためてハラスメント根絶条例に基づく第三者委員会として再設置をすることが、基礎的な情報の共有を迅速にできるのではないかと提案しました。
また、この点については、ハラスメント根絶条例の第4条で議長の責務として規定されていることから、他の調査方法が選べないという制約もあります。
https://www.city.eniwa.hokkaido.jp/soshikikarasagasu/gikai/gikaijimukyoku/shigikai/kouhou_gikai/teiann_jyourei/15946.html
恵庭市議会ハラスメント根絶条例
なお、日程としては、非常にタイトですが、3/27〜31でアンケートを行い、4/3〜7で聞き取りを進めれば、4/8〜14で一定の結論を出すことは十分に可能だと考えました。
③行動指針、相談体制の整備最終日に提案された決議にも相談体制に関する記述がありましたが、ハラスメント根絶条例でも、行動指針と相談体制整備が規定されています(第4条第2項)。すでに条例制定から半年が経ち、実際にハラスメント事案が問題になったわけですから、せめて任期中に取り組む必要があると思います。
④謝罪市長の記者会見でも、ハラスメント行為が認定された議員は、直接の謝罪を行っていないとのことでした。弁明の機会も付与されていないわけで、本人の意思に基づいて、弁明、謝罪の機会は必要だと思います。以上、難しい内容ではなく、すぐに決められるものだと思いますが、会派に持ち帰って結論を出すこととなりました。
私からは、これに加えて、11月の市民との意見交換会でも約束をした市民説明の場が必要だということも提案しました。
自民党の川原議員からは、第三者委員会の報告書も議会のウェブサイトに掲載されたので、説明は不要という理解できない回答がありましたが、こちらについても、持ち帰りとなりました。
次の会議日程すら決められずに会議は終了しました。
4/6につづきます。
議会報告
2023.04.03
市民の声に向き合わない議会
(3/29詳細を更新予定)
市民が要望を議会に届ける手段としては、陳情があります。
今回の定例会では、昨年の第3回定例会に提出された2件、第4回定例会に提出された1件、そして今回の議会に提出された3件の合計6件の陳情が審議されましたが、多数会派を中心にすべて否決されました。
(陳情6件の内容はこちら)
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反対の理由としてよくあげられているのは、「国の動向をみて」という言葉で、政権与党の考えに合わないものはすべて否決する考えのようです。地方議会は国政政党の下部組織ではありませんし、政党政治の理屈だけでものごとが決まるならば、地方議会は存在意義は失われます。
確かに陳情の記述には、認識が必ずしも正確ではないものもありますが、議会としては、市民が求める陳情の趣旨をできる限りくみとることが必要だと思います。国や道が動かないとしても、市民に寄り添って考え行動できるのが自治体・自治体議会の役割です。
市議会議員のパワハラ問題の全容解明と市民への公開説明を求める陳情書
その中でも、陳情第1号が求めているのは、パワハラ問題について全容解明と市民への公開説明を求めるというものです。私からすると、なんら否定する理由はないと考えていました。
ところが、付託された議会運営委員会の中では、
公明党の生本議員は、隠蔽の疑いがあるという記述に違和感があるとして、反対。
自民党の川股議員も、隠蔽の疑いという記述について、あとから知った議員もいるから反対。
自民党の前田議員は、11月の市民意見交換会の時点では確定的な情報がなかったため、その後監査請求や第三者委員会による調査を行った。市民へのお知らせについては今後行うことになっているので、反対。
民主・春風の会の澁谷議員は、(他の議員と?)同じ理由で反対。
ということで、私たち以外の会派はすべて反対という立場でした。
理由を聞いてもまったく理解ができませんでしたが、市民の声に向き合うつもりもないし、全容解明をしたくないということだけはよくわかりました。
しかも、前田議員の認識では、「今後市民説明を行うことになっている」ということですが、先日(3/24)の会派交渉会の中では、同じ会派の川原議員から、「最終報告書がアップデート(?)されたから、市民への説明は不要」という見解が述べられていました。
会派としてのスタンスが一致をしていないように見えるのは私だけでしょうか。
議会報告
2023.04.02
アスベストへの対応は
(4/2 更新。ウェブサイトリニューアルに伴う都合から、当初の予定より遅くなりました。申し訳ありません。)
一般質問では、市民からご相談をいただいたアスベスト(石綿)問題について質問しました。アスベストはその粉じんを吸入することにより肺がんなどを引き起こすことから、現在は製造や使用などが全面的に禁止されています。しかし、過去に製造され、解体されたものが、再生砕石などに混入するといった事案が、10年以上前に全国的にも発生しています。大きく報道され、国では再生砕石へのアスベスト建材の混入防止策がとられるようになりました。
ご相談をいただいたのは、昨年の11月のことで、直接市の担当部署ともお話をしましたが、具体的な動きは見えませんでした。今回の質問の中では、市内におけるアスベストへの対応について確認しましたが、市の所管ではないというし、具体的な事案を把握しながらも、事実として認めていない答弁に終始しています。
質問の中でも述べましたが、恵庭市公害防止条例では、「市民の健康で文化的な生活を阻害している公害を速やかに除去し、および公害を未然に防止をするため、事業者、市民および市長の公害の防止に関する責務を明らかにし、並びに公害を防止上において必要な施策の基本となる事項を定めることにより、公害対策の総合的推進を図り、もって市民の健康を保護するとともに、快適な生活環境を保全すること」を目的として定め、公害の定義は、「この条例において公害とは事業活動、その他の人の活動に伴って生ずる大気の汚染、水質の汚濁、土壌の汚染、騒音、振動、地盤の沈下および悪臭によって人の健康、または快適な生活環境が阻害されることをいう」としています。それにも関わらず、答弁では、公害防止条例は施設を対象としているから対象にはならないなど、まったく市民の不安に応える姿勢はありません。
2月21日に一般質問を行い、北海道と連携して対応するという答弁でした。しかし、3月に入っても、具体的な動きはなく、何度か確認した結果、3月30日にようやく、北海道としての認識、見解をお聞きすることができました。その内容としては、北海道としては、当該事業者の協力を得られず、法律や条例に基づく対応ができないということでした。
私は、質問の中でも、市の公害防止条例で対応が可能ではないかと繰り返し述べていますが、市の最終的な見解も、公害防止条例では対応しないということであり、まったく市民の不安に寄り添う姿勢はありません。