議会報告 report
議会報告
2022.12.26
市民によるごみ処理恵庭モデルを
焼却施設稼働後のごみ料金を検証するために、本年1月に、「ごみ処理恵庭モデル検討会」が設置され、議論が進んでいます。
ごみ処理恵庭モデル検討会
https://www.city.eniwa.hokkaido.jp/soshikikarasagasu/seikatsukankyoubu/kankyoseisakushitsu_haikibutsukanrika/fuzokukikanto/1/1/kentoukai/index.html
市民生活に身近なごみに関しては、過去にも市民会議を設置し、ごみの有料化などの提言をいただいてきました。
以前の市民会議では、中立的な立場のファシリテーターによって、さまざまな意見を持つ市民の自由で闊達な議論が促進されたのに対し、今回は市としての方向性が垣間見えています。
特に産廃を含む事業系ごみについては、表面的には問いかけをするものの、市民の委員が発言するよりも先に、市外の専門家が他市の事例も交えて議論を誘導するなど、自由な議論とは言い難い状況でした。
会議録や配布資料をみても、そもそもアンケートの調査項目自体にバイアスがかかっており、回答が歪められている可能性が高いです。
例えば、ごみ処理恵庭モデル検討会の第1回目の資料ですが、こちらのP37以降に、市民意識調査の結果があります。
220120_資料1
(参照元)
https://www.city.eniwa.hokkaido.jp/soshikikarasagasu/seikatsukankyoubu/kankyoseisakushitsu_haikibutsukanrika/fuzokukikanto/1/1/kentoukai/14205.html
例えば、P38の問2では、ごみ袋の手数料について尋ねていますが、
設問の前提として、以下の文章が記載されています。
--
令和2年度では、産業廃棄物を除く、ごみ収集や施設の維持管理などで11億2千万円程度の経費がかかっています。そして、市内のごみ発生量は16,164トンとなっており、この経費をごみ量で単純に割ると、ごみ1リットルあたり10.4円程度の経費がかかっていることになります。
一方、現在市民の皆様には、各ごみ種別の処理経費の3分の1をご負担していただくこととし、「燃やせるごみ」は1リットルあたり2円(令和4年4月から3円)、「生ごみ」は2円、「燃やせないごみ」は4円、「資源物」は無料としています。
このような経費とごみ量の実情を踏まえ、あなたは指定ごみ袋の手数料は適当だと思いますか。
それぞれのごみ袋について、いずれかあてはまるものにチェックをしてください。
「燃やせるごみ」1リットルあたり3円 適当・安い・高い
「生ごみ」1リットルあたり2円 適当・安い・高い
「燃やせないごみ」1リットルあたり4円 適当・安い・高い
--
何重にも問題がありますが、ひとつずつ説明します。
・経費をごみ量で単純に割ると、1リットルあたり10.4円程度の経費がかかっています。
このことは誤りではないかもしれませんが、今の料金の設定は、経費をごみ量で単純に割るのではなく、間接経費などの経費を除外した手数料算定対象経費をごみ量で割ることとしています。
また、この11億円、16,000トンという数字は、事業系一般廃棄物を含めたものであり、家庭ごみとは料金算定の考え方も異なります。
つまり、対象外の経費を含めた10.4円という経費額は、1リットルあたり3円と比較すべきものではありません。
それなのに、上の文章のように並べると、10.4円と3円を比較してしまい、割安になっていると誤認する恐れが強くなります。
(これを「アンカリング」といいます)
それにも関わらず、63%の人は安いとは思わずに妥当と答え、
誘導をされてもなお、33.5%の人は高いと答えています。
この結果をもって、市(事務局)は市民がこの料金を受け入れていると評価していますが、前提の調査票で誘導が行われている以上、この調査結果は、公平なものと評価することはできません。
同様の誘導は随所に見られますが、特に極端なものは第3回目で配布された事業者向けアンケートです。
220629_会議資料2_事業系廃棄物実態調査結果報告書
(参照元)
https://www.city.eniwa.hokkaido.jp/soshikikarasagasu/seikatsukankyoubu/kankyoseisakushitsu_haikibutsukanrika/fuzokukikanto/1/1/kentoukai/15454.html
こちらでは、問10として、「あわせ産廃」の必要性を聞いています。
その結果としては以下の通りで、6割強が必要性を感じていると結論づけています。
・引き続き行う必要がある 33.7%
・あれば良い、助かる 29.5%
・なくても良い、困らない 3.9%
・特に必要ない 2.1%
・どちらとも言えない、分からない 30.7%
一見そのようにも見えますが、
調査の対象を見ると、令和3年度に恵庭市と「産業廃棄物及び事業系一般廃棄物処理委託契約書」を締結している事業者が調査の対象となっており、配布数821に対して、回答数は359ということです。
一方経済センサス基礎調査によると、令和元年の事業者数は2,229となっており、調査はあくまでも事業者のうち、現在恵庭市にごみを排出している事業者のみが対象となっていることがわかります。
加えて、問10では、
恵庭市では「一般廃棄物」の処理施設で「産業廃棄物」の受け入れる「あわせ産廃」を、これまで50年にわたり行ってきましたが、その必要性について、どのようにお考えですが。(原文ママ)
と聞いており、「50年にわたり行ってきた」という前提が、引き続き行うことへの誘導となっている可能性が高い質問です。
現在産廃を排出している事業者に、こうした質問を行えば、結果は容易に想像できます。
これらのように、実態の調査と称して、市が導きたい結論を誘導していることは明らかで、その調査結果だけを会議の中で説明して得た結論は、とても公正なものとは言えません。
今後、提言書の提出に向けて、議論は最終段階に入っています。
方向性としては理解できる部分が多いものの、
市民が自由に議論をして出した結論というよりは、
方向性を持って与えられた情報に導かれた結論という印象を強く持っています。
私には、まちづくり基本条例の理念はかすんで見えます。
恵庭市まちづくり基本条例
https://www.city.eniwa.hokkaido.jp/soshikikarasagasu/kikakushinkoubu/kikakuka/machizukuri/3/4/1586.html
議会報告
2022.12.23
離婚前の相談支援強化を
12月議会の一般質問では、「離婚前後における相談支援の体制」と、「次期ごみ料金改定に向けた検証」をテーマに質問しました。
全国的に見ると離婚件数は2002年をピークに減少していますが、
婚姻件数に対する離婚件数の割合では上昇しており、
令和2年では婚姻件数約52万件に対して、離婚件数は約19万件と、
年間の件数だけを単純に見ると、3組に1組が離婚をする状況となっています。
令和4年度 離婚に関する統計の概況
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/tokusyu/rikon22/index.html
離婚件数のうち、未成年の子がいる割合は約6割で、親が離婚した未成年の子の率は9.95%(令和元年、2019年)となっており、未成年の子どもの10人に1人は、親の離婚を経験しています。
(出所:内閣府 男女共同参画局 人生100年時代の結婚と家族に関する研究会資料)
https://www.gender.go.jp/kaigi/kento/Marriage-Family/index.html
子どもの生活の安定のためには、両親の離婚前に、
養育費や面会交流について合意がされていることは重要で、
離婚前後における法的、心理的サポートが必要だと思います。
しかし、実際には、離婚の中で協議離婚の割合は88.3%を占めており、
子がいる離婚であっても、協議離婚の場合には、養育費や面会交流についての
合意がないままに離婚に至るケースが多くあります。
まずはこうした状況について、恵庭市での実態がどうなっているのかということを
確認しましたが、離婚届で把握ができるものの、市町村単位での公表について
法務省の了解が取れていないということで、答弁はありませんでした。
統計上の数字について、母数の極端に少ないデータであれば、
慎重に取り扱う必要がありますが、年間200件程度の離婚件数を考えると、
政策形成には必要な情報ではないかと思います。
国としても、2011年に民法の改正を行い、養育費の取り決めを促していますが、
全体としては、改善は見られません。
実際に届出を受ける基礎自治体が、ここに働きかけない限り、
経済的、環境的に不安定な状況に置かれる子どもの数は減らないのではないかと思います。
法テラスがあっても、実際にどの程度の費用がかかるのか、
その費用を負担してでも調停や裁判に進めるのか、
まずは法的な支援を拡充していくことによって、決めることを促す必要あると思います。
その上で、子どもや親の心理的なサポートも必要です。
2021年に法務省が委託で実施をした
「未成年期に父母の離婚を経験した子の養育に関する実態についての調査・分析業務」
(未成年のときに父母の別居、離婚を経験した20代と30代の男女1000名に対する調査)では、
父母の離婚時、子どもが誰かに相談できたかということを聞いています。
回答では、
4割は、相談したいことはなかった
2割は、人にいいたくなかった
2割は、相談したかったが適切な人がいなかった
1割は、相談できる人はいたが、自分で抱え込んだ
1割は、相談した
となっています。
実に4割の子どもは相談したいことがあったのに、
実際にはそのうち1/4しか相談ができていない状況です。
その上で、当事者たちは、
自身の経験を踏まえて、今後父母の離婚又は別居を経験する子ども達に、
離婚又は別居の前後に子どもの精神面・健康面に問題が生じていないかをチェックする制度や、
子どものための身近な相談窓口
が必要であると回答しています。
学校や、スクールカウンセラーだけで受け止めきれないのだとすれば、
それ以外で相談できる場所が必要なんだと思います。
これからできるこども家庭センターや、他の機関が、そうした役割の一端を担っていただけることを期待しています。
ネット中継はこちらからご覧いただけます。
http://www.kensakusystem.jp/eniwa-vod/cgi-bin4/GetHTML.exe?9nqqblpqoi0s2keuxh/R041202TEIREI.html/0/10/1/0/0#hit1
議会報告
2022.12.21
駒場地区に福祉施設と住宅地
最終日に提案された財産の処分は、旧青少年研修センター跡地や駒場体育館の土地を売却するものです。
議案第16号 財産の処分
https://www.city.eniwa.hokkaido.jp/material/files/group/2/R4_4teigian16.pdf
市有地の売却にあたっては、不動産鑑定評価額を時点修正した現在価格として12,709円/平米とし、これに土地の面積15,836.43平米を乗じた201,265,000円を土地の全体価格として設定した上で、ここから旧青少年研修センターと駒場体育館の除却費や樹木の伐採・抜根の費用を減じて最低売却価格を設定しているようです。
私としては、平成29年の柏陽町の市有地売却との比較を含め、当初の不動産鑑定評価額、建物の除却費、最低売却価格の設定が妥当であったのかを評価する上で、それぞれの金額について確認をしたかったのですが、本会議の質疑では、これらの詳細は示されませんでした。
22/8/30_総務文教常任委員会飼料No3 旧恵庭市青少年研修センター跡地等整備事業について
今回は、サウンディング調査を経て、公募型プロポーザル方式(随意契約)で事業者を決定しており、応募事業者は1者でした。
事前に事業者の意向などが確認できる利点がある一方で、決定過程については、市民の目が及ばなくなります。
その分、最低価格の設定などに関しては、価格の比較で落札者が決まる一般競争入札よりも高い透明性が求められるものと考えています。
22/12/6 総務文教常任委員会資料No3 旧恵庭市青少年研修センター跡地等整備事業
事業者からは、住宅地について、町内会加入を条件として販売するという提案がされているとのことです。
地域コミュニティを維持していく上では、町内会は重要な役割を果たしますが、あくまでも任意団体であり、町内会加入に強制力を持つものではないということを確認しました。
議会報告
2022.12.20
補正予算の総額、15億円
第4回定例会には、初日と最終日に2件の補正予算が提案され、合計は約15億2000万円です。
初日に提案された補正予算は、総額14億8,000万円で、原油等燃料価格高騰に伴う燃料費などの増額のほか、ふるさと納税の事業費、障がい児給付費の増加などです。
https://www.city.eniwa.hokkaido.jp/material/files/group/2/R4_4teigian10.pdf
燃料費などの高騰分については、こちらの14施設で、このように、施設ごとに上昇率が異なっています。
使用している燃料の種類などにもよるようですが、そもそもの使用量を減らせるような取り組みがますます重要になっています。
来年度事業の前倒し分として、市民会館耐震化の設計委託費、えにあすに隣接している街区公園、すみれ公園の設計委託費、新規事業の木育ファーストトイ事業などが含まれています。市民会館の耐震化やすみれ公園の再整備は、次年度以降の負担も多額になることから、現時点での方向性を確認しています。
市民会館については、令和3年の総務文教常任委員会の中で「恵庭市民会館整備・運営に関する基本的な考え方(素案)」として、耐震化工事の実施と合わせて、施設利用者のニーズに応じた利便性や機能の向上を図ることとしていました。今回の予算では、そのうち耐震化の部分に限定したもので、令和6年から7年に工事を予定し、概算事業費で13〜14億円を想定しています。
すみれ公園は、令和3年に策定した都市計画マスタープランの中で、えにあす周辺の一体的整備と位置付けがされていることから、街区公園再整備計画の中では、他の街区公園とは分けて考えられているはずでした。
今回確認をしたところ、今回の実施設計予算については、すみれ公園単独での遊具更新に限定したものとして、学童など利用者の意向を聞きながら進められるようです。
木育ファーストトイ事業については、森林環境譲与税を財源として、令和5年度から、新生児に対して木製の積み木などを贈呈する事業を実施するということで、その積み木などを地域材を利用して作成していただくための予算です。製作などについても、市内の事業所に依頼をする方針とのことです。
最終日の補正予算は、市役所内での「こども家庭センター」設置に伴う庁舎改修費や、学童クラブのICT化を進めるための補助金、農業の肥料・飼料高騰対策の補助金などで総額4,800万円でした。
https://www.city.eniwa.hokkaido.jp/material/files/group/2/R4_4teigian17.pdf
こども家庭センターは、これまで保健センターに設置されていた「子育て世代包括支援センター」(ココネットえにわ)と、市役所子ども家庭課に設置されていた「子ども家庭総合支援拠点」の機能を統合するもので、妊産婦、子育て世帯、子どもの包括的な相談支援を行うこととされています。
現在の市役所庁舎1階右側の子ども未来部の場所から、幼児保育課が2階に移動し、子ども家庭課のスペースを拡充する形で子ども家庭センターとなります。これまで子どもに関する相談でも、保健センターと分かれていたものが、すべて1か所に集約されることになります。
学童クラブのICT化は、業務の効率化などを目的として、入退室管理などのアプリ、システムを導入するための経費です。
事前に聞いていた話だと、各学童クラブのwifi環境の整備も考えたいということでしたが、本会議の質疑では、学童クラブ室内のwifi化は含まれていないとのことでした。
児童がタブレットを持ち帰っているときに、wifi環境がないことで、宿題ができないという話も聞いているので、施設のネット環境については早急に整備していく必要があると思います。
肥料・飼料高騰対策については、国際情勢や円安の影響から、農業に必要な資材が高騰していることを受け、北海道やJAとも連携をして支援を行うものです。支援単価や支援の方法については、JAや近隣市と協議の上、肥料については1トンあたり1,400円、飼料については1トンあたり250円となっています。
支援金については、組合員でない方も含めJAが申請を取りまとめて申請、給付となります。
No.1肥料・飼料価格高騰に対する農業支援について
議会報告
2022.12.16
はなふる管理は公募せず
花の拠点はなふるは、来年度から指定管理者による管理を予定しており、
初日の議案として指定管理者の指定に関する議案が提案されました。
指定管理者として、提案をされたのは、市役所や恵庭リサーチビジネスパーク、民間企業などが
出資をして設立をされた(第3セクター)ガーデンシティ恵庭です。
指定管理者制度は、公の施設の目的を効果的に達成するため必要がある場合は、条例の定めによって、
企業や団体などに公の施設の管理を行わせることができる制度です(地方自治法第244条の2第3項)。
恵庭市では、「恵庭市公の施設の指定管理者の指定手続等に関する条例」でその選定手続きについて定めており、
原則として公募とする一方で、例外的に公募によらない手続きを定めています。
https://www1.g-reiki.net/eniwa/reiki_honbun/a032RG00000730.html
現在、非公募の施設としては、ルルマップ自然公園ふれらんどがありますが、
過去には、道と川の駅(単体)の管理を非公募で観光協会が担ってきました。
その際の、選定を非公募とする理由として、施設の設置目的が地域の振興、観光の推進、交流及び連携であることから、
公募をせずに公共・公益性を持つ団体に任せることが適切ということでした。
その後、2019年からは公募によって選定された事業者が管理を行い(指定管理者制度ではなくなりました)、
設置目的に沿う形で、収益性を高め、より効率的的な運営が可能となりました。
公募によって、より優れた提案をした事業者が選定されることとなり、
その結果、昨年度の使用料収入は年間で1500万円以上となりました。
(観光協会が管理していたときは0円)
指定管理者制度はこうした収益性のある施設でこそ、高い成果が期待できますが、
公募を行わないということは、運営内容がどうであれ、独占的な管理が可能であり、
経営改善へのインセンティブは働かないこととなります。
また、これまで指定管理者を新たに導入する際には、募集要項や仕様書などを議会に示し、
どういった基準で今後の管理運営を進めていくのかを明らかにしてきました。
しかし、今回は、議会の議決後に、指摘を受けて仕様書を示しており、
この点からも、指定管理者の指定手続きとしては、不十分ではないかと感じています。
開業からこれまでの管理の実績などを評価するということは理解ができます。
とはいえ、他に、より優れた提案があれば、変わることもありうるということが、
質の高い管理を続けていく上での動機付けともなるのではないかと思います。
今後のモニタリングや収支の改善についても、しっかりチェックしていきたいと思います。
議会報告
2022.12.13
議長の辞任と新体制
本日定例議会の最終日でした。
市長からの追加提出議案は3件でしたが、
12月9日付で野沢議長から辞表が提出されたことを受け、
議長選挙が日程に追加されました。
議長選挙の結果、小橋薫議員が議長に選任され、
副議長が空席となったことから、こちらも選挙の結果、
長谷文子議員が副議長に就任しました。
残り任期は半年を切っていますが、
ハラスメント問題をはじめ、課題は残されています。
議案審議では、
私から旧青少年研修センター跡地を含む、財産処分の議案に対して、
価格の算出根拠と、契約の相手方が提案したとする宅地販売の条件について質疑をしました。
算出根拠については、土地の全体価格について、2億円程度という評価を得た上で、
そこから旧青少年研修センターと駒場体育館、樹木の伐採費用などを除いた額を最低売却価格として設定し、
公募型プロポーザルで決定したということのようですが、金額については、本会議の中で答弁はなく、まったく不十分だったと思います。
新岡議員からは、補正予算のうち、学童クラブのICT化に関わる予算について質疑をしています。
小学生がタブレットの宿題を持ち帰った際に、学童クラブでネット環境がないことから宿題ができないという話を聞いており、一部これにも対応できるような話を聞いていましたが、本会議の質疑の中では、Wi-fi環境に関する予算は含まれていないということでした。
この点は、次年度の予算審議の中でも必要性を訴えていきたいと思います。
議会報告
2022.12.10
新築借上住宅の必要戸数
昨日12月9日、柏陽・恵央地区まちづくり特別委員会が開催されました。
冒頭、前回の委員会後に提出された資料についての説明がありました。
【後日提出】R41006柏陽・恵央地区まちづくり特別委員会
前回指摘をしていたのは、新設借上型の恵央団地を希望する世帯は55世帯であるのに、
新設借上型を80戸整備する必要はあるのかということですが、
これに対しては、既存の恵央団地を希望している世帯が希望を変更する可能性や、
今後用途廃止を予定している寿団地などからの移転先として使用することを想定しているという答弁がありました。
今回は、既存借上型市営住宅の制度変更に関する説明と、
新設借上型市営住宅の具体的な手法などの説明がありました。
R4.12.9次第
資料No.1 既存借上型市営住宅制度の見直しについて
資料No.2 新設借上型市営住宅の整備について
私からは、改めて、直近の柏陽団地入居者の移転の状況と、意向などについて確認をしました。
11月1日時点での状況として、
恵央団地6号棟に決定した世帯が39
既存の恵央団地が16(決定済)+18(意向)
他団地の市営住宅が17(決定済)+1(意向)
新設借上型の恵央団地が45(意向)
既存借上型の市営住宅が1(意向)
退去が7(決定済)+7(意向)
不明が1
とのことで、
移転先が決まっていない世帯は73世帯となっています。
前回の委員会のときから、新設借上を希望する世帯は減って45世帯です。
仮に、未決定の世帯がすべて新設借上に入居するとしても、必要戸数は73であり、
新設借上型市営住宅を80戸整備しようという現計画は過剰ではないでしょうか。
また、今回の資料2によると、新設借上で整備を計画している80戸の内訳は、
木造平屋が20戸、
中層住宅が60戸
とされています。
これは、柏陽団地入居者(移転対象者)の意向と、
これまでのサウンディング調査結果から決定したという説明ですが、
今回確認したところ、45世帯のうち、
木造平屋を希望する世帯は22世帯、
中層住宅を希望する世帯は23世帯とのことです。
入居者ニーズを理由にしながらも、木造平屋を希望する世帯があふれる設定となっています。
今後用途廃止が計画されている寿団地なども平屋の団地であり、
平屋を希望する入居者が一定数いることを考慮すると、
木造平屋の比率を高めること(30戸程度?)と
全体戸数の抑制が必要だと思います。
全体の整備戸数を抑えることで、十分に余剰地を生み出すことは可能で、
建設費についても5〜6億円程度抑制することが可能になります。
新年度予算に向けては、この点は非常に大きな論点のひとつだと思います。
議会報告
2022.12.02
一般質問使用資料
令和4年第4回定例会 一般質問使用資料
本日の一般質問で使用する資料です。
ネット中継でご覧になる方は、ご参照ください。
午後からの予定でしたが、急遽午前中から始まることになりました。
2022年11月28日
柏野大介
①恵庭市統計書(令和3年版)
https://www.city.eniwa.hokkaido.jp/soshikikarasagasu/kikakushinkoubu/kikakuka/tokeijoho/2/13445.html
②R4男女共同参画白書
https://www.gender.go.jp/about_danjo/whitepaper/index.html
③令和4年度離婚に関する統計の概況
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/tokusyu/rikon22/index.html
④結婚と家族をめぐる基礎データ(令和4年4月更新/内閣府男女共同参画局)
https://www.gender.go.jp/kaigi/kento/Marriage-Family/11th/index.html
⑤未成年期に父母の離婚を経験した子の養育に関する実態についての調査・分析業務報告書(2021年法務省委託)
https://www.moj.go.jp/MINJI/minji07_00199.html
⑥R3.10.6 厚生消防常任委員会資料No.3 焼却施設長期包括運営事業について
⑦ごみ処理恵庭モデル検討会資料
⑧恵庭市廃棄物減量等推進審議会資料
議会報告
2022.11.28
民主主義は多数決ではない
11月25日から、第4回定例会が始まりました。
初日の議案審議では、市長提案の議案13件のほか、私たちが提案した条例改選案と、他の会派から提案のあった決議案の審議があり、
私たちが提案した条例改正案は賛成多数で可決されました。
私たちが提案をしたのは、議員の報酬条例を改正し、期末手当を1人あたり5万円、議会全体では100万円減額するという内容です。
内容の賛否は別としても、しっかりと協議を行い、合意点を見出していきたいと考えていましたが、賛成多数での可決となってしまったことは残念でもあります。
現在恵庭市議会で、問題となっているハラスメント問題に関して、百条委員会の設置を否決したことは以前報告をさせていただきました。
その後、11月11日に開催された各派交渉会(会派代表者に加え、諸派=1人会派も含めた会議)において、
ハラスメント問題調査のための第3者委員会を設置すること、
これについては、副議長が中心となって進めること、
議会として、監査請求を行うこと(地方自治法第98条第2項)が決定されました。
その際、私たちからは、ハラスメント問題に関連する費用を議会として負担をするため、期末手当を一旦保留することを提案し、次回再度協議を行うこととしていました。
しかしながら、11月11日以降、会派代表者による協議は行われませんでした。
私からは11月14日に、第3者委員会の設置に関して、いくつかの提案事項を副議長に提案し、
その後11月16日に進捗を確認した上で、会派代表者による協議のお願いをしました。
11月11日に決定した監査請求については、議会での議決が必要なため、決議の内容についても会派代表者による協議が必要でしたが、
11月21日にタブレットの通信アプリで連絡があり、議案・決議案の提出期限であるその日のうちに意見を返してほしいということでした。
私としては、決議案の内容も含め、議長に対して会派代表者による協議を依頼したところですが、議長と副議長で相談の結果、会派交渉会は開かれませんでした。
私たちが提案した期末手当の保留は、12月1日が基準日であることから、第4回定例会の初日(もしくは11月中)に議決する必要があり、協議が先送りされてしまうと、意味のないものとなってしまいます。
そのため、各会派代表に個別に意向を確認したところ、期末手当全額ということではなく、第3者委員会の設置に要する経費として想定される額の範囲であれば、一定の理解が得られそうな感触を得ることができました。
本来であれば、会派交渉会で協議を行い、一致点を見出すべきところですが、会派交渉会は開催されず、
一部の会派からは、会派内部での協議の結果として賛同できないという考えが示されました。
その際示されたのは、時期の問題や金額の問題ではなく、第3者委員会の費用は、行政が負担すべきものなので、議員報酬の削減には賛同できないという考えでした。
複数の会派からは、第3者委員会の費用は、自ら負担すべきという点についてご賛同を得ていましたので、議論をしても一致ができない以上は、提案をして、賛否を明らかにする必要があると考えたところです。
なお、この時点では、費用負担すべきということについて一定の理解は得られていたものの、私たちの提案が可決されるかどうかは明らかではありませんでした。
私たちの提案に対し、11月24日の議会運営委員会では、恵義会の川股委員から、常任委員会に付託をして審議したいという意見が出ました。
私たちとしては、じっくり議論をしていただくのであれば、委員会でしっかりお答えしたいと思っていましたが、期末手当の支給基準日の都合があり、結論はなんとか11月中に出していただきたいと思っていました。
日程としては、11月28日に補正予算審査特別委員会、11月29日に議会運営委員会が予定されていましたので、このいずれかの日程で審議していただければ、(たぶん非常に窮屈ではありますが)11月30日に審査報告を行うことは可能であると考えていました。
そもそも、11月11日からの2週間の中で、十分に協議の時間は取れたにもかかわらず、議論を避けてきたのは、なぜだったのでしょうか。
最終的には、川股委員には、25日の本会議の中での審議という日程でご了解をいただきました。
本会議では、川原議員と川股議員から質疑がありました。
川原議員からは、大まかに以下のような内容の質疑があり、
1)第3者委員会の費用を私費で補填しようとしていることについて、妥当性があるのか。
2)全議員が一律で5万円。年収が他の議員よりも多い議長、副議長、監査も一律というのは、庶民の感覚でどうか。
3)第3者委員会にかかる費用が、推測の話であり、経費に余剰が出た場合どうする考えか。
4)そもそも第3者委員会設置の原因となったのは日台議連であり、提案者の2人(柏野、新岡)は会員ではないのか、どういう立場か。
5)期末手当の減額改定は、市の方から、補填の意向を受けたのか、自ら考えたのか。
私からは、
1)直接的な費用負担は不可能であり、あくまでも市費での負担が生じないよう、姿勢を示すもの。
2)事後の精算であれば、総額がわかるので按分ということもできるが、あくまでも試算であるということと、百条委員会ではなく、第3者委員会の設置を決めたのは議会の意思であり、重みは一緒。
3)姿勢を示すものであるので、余剰が出てもそのまま。逆に不足が出た場合には、追加という考えもあろうが、現時点で一致した考えはなく、不足が生じたあとで再度協議すべきもの。
4)提案者の2人(柏野、新岡)は会員であり、柏野は議連の監査。議連の役員会で懇親会の実施は話し合っているが、費用負担については把握していなかった。
5)市からは何も打診はない。11月11日の各派交渉会で提案したもの。
というような感じでお答えしたと思います。
(議場でメモした範囲です。詳しくはネット中継をご確認ください)
川股議員からは、以下のような質疑があり、
1)全議員、20人が第3者委員会委員の支払い義務があるという理由を聞かせてほしい
2)報酬減額しても、支払うのは恵庭市であり、市民の税金で支払われることに変わりはない。
3)仮定、想定、なぜ拙速にやるのか。強制的に、義務がないにもかかわらず、条例を変えて、やるのか、市民のわかるように説明してほしい。
私からは、
1)義務はまったくない。費用のかからない百条委員会ではなくて、費用のかかる第3者委員会を選択したのは議会。
議会が自ら調査する姿勢を示すべきというのは、11月に開催された市民意見交換会の中でも、多数の意見があったところ。
2)私たちが直接負担できるわけではない。市民の負担を増やさないという姿勢を示すもの。
3)11月11日以降、協議を求めたが、2週間協議がされなかった。川股議員は、費用をどうすべきと考えるのか。
とお答えしたところです。
川股議員のお考えとしては、日台議連(18名)が負担するのが筋とのことでした。
じっくりと議論を重ねても、合意が見出せないときには、どこかで結論を出す必要があります。
また今回のように、時間的な制約から、十分な議論を尽くせないこともあります。
ただ、その中にあっても、どこまでが一致できる点で、どこから一致できないのかを明らかにしていくために、
議論の場としての議会があるのだと思います。
最初からやらない、できない、ならば、その必要もなくなってしまいます。
会派が決めたからではなくて、1人1人の議員が、自らの考えをぶつけ、
よりよい解を見出していくことが、議会に求められている役割だと信じています。
その先に、多くの市民からの賛同、納得が得られるのだと思います。
議会報告
2022.11.04
令和3年度決算
令和3年度は、前年度に引き続きコロナ禍への対応のための補正予算などにより、当初予算と比べて大幅に決算額が増加しています。
図1:恵庭市一般会計歳出額の推移
歳入では、個人市民税など市税が前年を上回り、地方交付税、地方消費税交付金、ふるさと納税などが大きく増加しています。
図2:恵庭市普通会計歳入額の推移(単位:億円)
歳出では、令和2年度の特別定額給付金などで膨らんだ補助費が減少し、低所得世帯向けの給付金事業やワクチン接種事業により、扶助費、物件費などが増加しています。
図3:恵庭市普通会計 性質別歳出の推移(単位:億円)
通年での運営となった花の拠点「はなふる」では、収入決算5,574万円に対して、支出は1億5,188万円となっており、収支不足は約9,600万円に拡大しています。
全体としては、歳入が見込みよりも大きく伸びたことによって、個々の事業のマイナスは目立たなくなっています。
市は令和3年12月に財政運営の基本指針を改定し、経常収支比率については、現実的な目標とする一方、地方債の発行額については、これまでの基準を緩めています。
財政収支見通しの中では、投資的な事業に充てる財源を抑制しても、事業量を確保できると見込んでいますが、ふるさと納税など先行きが見通せないものもあり、将来的な経常収支の改善につながるような賢い予算の使い方が求められています。
私たち市民と歩む会は、コロナ禍にあっても、交付金などを活用しながら、市民のニーズに応える努力などを評価し、一般会計決算の認定に賛成しました。