議会報告 report
議会報告
2022.03.30
303億円の予算は全会一致で可決
令和4年度一般会計予算は、前年度比8.8%増で過去最大となる総額303億3,800万円です。
特別会計、公営企業会計を含めた全会計の合計は、前年度比5.8%増の507億1,800万円です。
歳入は、コロナ禍の2年間の結果から、個人市民税への影響は比較的少ないこと、住宅建設や企業立地が進んだ結果、固定資産税などが増加することを見込んでいます。その他、歳入の特徴としては、地方交付税、コロナワクチン接種事業などを含む国庫支出金、ふるさと納税による寄附金を活用した繰入金などが大きく伸びています。
歳出では、ワクチン接種事業費、産廃の特別会計廃止・統合に伴う増加、恵央団地6号棟の建設事業費、生活環境改善要望に対応した道路・公園事業費などが増加しています。
予算の概要はこちら→
https://www.city.eniwa.hokkaido.jp/soshikikarasagasu/soumubu/zaimushitsu_zaiseika/shinozaisei/6/1017.html
私たち市民と歩む会は、昨年の予算審査以降、指摘してきた事項についても、一定の改善が見られることから、①市民自治に関して一定の前進、②財政運営ルールの明確化、③公共施設の総量抑制に対応した事業の見直し、という3点を評価し、予算案に賛成しました。
→昨年の指摘
最終日の本会議における新岡議員の賛成討論の内容はこちらです。
「令和4年度 恵庭市一般会計予算」賛成討論
2022年3月22日
私は、議案第13号 令和4年度 恵庭市一般会計予算について、可決すべきものとした委員長報告に賛成の立場から討論を行います。
令和4年度一般会計予算について、評価するのは以下の点です。
① 第1の理由は、市民自治に関して、一定の前進が見られることです。
昨年の会派代表質問では、厳しく指摘をしてきたところであり、パブリックコメントの実績など、まだまだ改善の途上にあるとはいえ、附属機関における女性委員を増やす取り組みや、市民の声を政策へ反映する仕組みについて、先進自治体の取り組みを学ぶことなど、改善へ向けた具体的な取り組みが示されました。こうした取り組みを令和4年度から見直しを進めるまちづくり基本条例に盛り込むことができれば、市民の自治の力を高めていくことも期待できます。
また、これまで町内会からいただいてきた生活改善要望についても、集中的に予算措置がされており、市民の声を生かす取り組みとして、評価できます。
市民説明会や、附属機関の会議においても、積極的にオンラインなどの手法を活用することにより、これまでよりも幅広い市民が、市政情報に触れられる取り組みを期待したいと思います。
② 第2の理由は、予算編成における財政運営のルールが明確になった点です。
財政調整基金の残高指標など、より厳しい設定が必要だと考えられるものもありますが、ふるさと納税による基金の活用にも一定の基準を設けるなど、財政規律にも配慮しつつ、市民の期待を予算として実現していく姿勢は評価ができます。
一方で、経常収支の改善は不十分であり、令和8年以降の地方債発行については増加の余地を残すなど、課題は残るものの、第5期総合計画期間内における地方債残高を抑制していく点については評価したいと思います。
③ 第3の理由は、公共施設総合管理計画に対応した事業の見直しです。
市営住宅柏陽・恵央団地建替事業の中では、これまで停滞していた既存民間賃貸住宅活用について、前向きな変更を行い、新設借上による住宅整備についても、一部木造低層群に計画変更を行うなど、居住者のニーズと将来的な公共施設の管理面積抑制に向けた変更は、一定の評価ができるものです。今後の入居者説明会に向けては、柏陽・恵央地区まちづくり特別委員会で副市長が答弁されたように既存民間賃貸住宅の利点をより明確にし、具体的な比較ができる形で、現入居者の方が早期に移転を進められるよう、期待したいと思います。
以上の理由から、昨年度指摘した事項について、一定の改善を評価するものであります。
これまでの取り組みの結果、個人市民税を中心に、市税収入も過去最高を見込むなど、着実に歳入増加を図ってきた点は大きな成果です。しかしながら、コロナ禍の先行きが不透明であることに加え、国際情勢からも、不測の事態への懸念は拭えず、地域経済の停滞に備えた財政的基盤の確保が求められています。
また、花の拠点事業においては、公共施設の側面を持つがゆえに、必ずしも収益性だけを追求するものではないとはいえ、令和3年度当初予算ではその収支差額を5,200万円と試算していたところ(→もっといえば、平成28年の花の拠点基本計画で示した「管理運営主体の収支概念」は、大きく崩れています)、決算見込みでは9,700万円と大きく赤字額は膨らんでいます。この事業がこれからもずっと市民に愛される施設であるためには、その持続可能性の根拠を示すことが重要です。収支改善の積極的な取組とともに、来年度実施される経済波及効果調査によって、この事業がこのまちに必要であるということを、明確に市民に示されることを期待するところです。
花の拠点「はなふる」に限らず、市の事業全てにおいて重要なのは、市民からの理解と納得だと考えます。令和4年度は、エコバス運行やごみ処理手数料など、市民の生活に密着した事業の見直しが実施されます。市民の理解と納得を得られるような政策決定のプロセスを強く期待し、賛成の討論といたします。
議会報告
2022.03.29
柏陽・恵央団地建替基本計画の見直し方針
3月14日に、柏陽・恵央地区まちづくり特別委員会が開催されました。
2月1日の委員会についてはこちら↓
https://kashiwano.info/article-4660.html
これまでの計画では、現在の市営住宅入居者の移転先として、既存民間賃貸住宅(民間アパート)を市営住宅として活用することも想定していました。しかし、募集単位を1フロア単位や1棟丸ごととしていることなど、条件を非常に厳しくしていることから、条件に合致する住宅はほとんどありませんでした。また、入居者に対しても、具体的なメリットを明示していないことから、既存民間賃貸住宅への移転希望はなく、実現に向けた検討は遅れていました。
また、当初計画では、新たに140戸の住宅と、地域複合コミュニティ施設などを整備することになっていましたが、これらを短期間で一体的に整備することは、財政的な負担が大きいことから、市が市営住宅1棟(40戸)を先行して、建設した上で、計画の見直しを行うこととしていました。
R4.3.14柏陽・恵央まちづくり特別委員会議案
資料No1 市営住宅柏陽・恵央団地建替整備に係る借上型方式の概要
資料No2 市営住宅柏陽・恵央団地建替基本計画の見直し方針(案)
今回、見直し方針(案)として示されたのは、すでに移転された世帯数の減少を考慮し、全体の戸数を抑えるとともに、新設借上型の市営住宅についても、一部を木造の低層住宅とすることで、将来、市が管理していく期間の短縮を図ることとしています。
これは、公共施設等総合管理計画で進めている、公共施設の総量を削減という方針とも合致するものであり、100%ではありませんが、前向きに評価できるものだと思っています。
副市長からは、既存民間賃貸住宅を進める上でネックになっている火災保険、保証人、一代借上などの課題に対して、実現可能性などについても、ヒアリングを行っていくという考えが示されました。今後の人口減少を見据えると、既存の住宅ストックの活用は重要な課題です。
ぜひ前向きに、実現の道を探っていってほしいと思います。
議会報告
2022.03.28
市民プールを改修、でも一般開放はしません
初日(2月17日)の補正予算では、感染症予防対策事業費として、市内8小学校にある市民プールのうち、5つのプールで感染防止対策として換気扇の設置などを含めた改修を行う予算が提案されました。
これには、将来的な統廃合も想定しつつ、今後統廃合に向けた具体的な検討を行うことも含まれています。
2020年(令和2年)以降、2年間、小学校のプール授業を含めて、市民プールの利用は中止となってきたところであり、その再開に向けて対策を行うことは必要なことです。
しかし、その後の委員会(3/9,3/10)で示された資料では、「改修を行った市民プールについては、施設的には、一般開放ができる状態にはなりますが、今後の感染状況の見通しが不透明であることを踏まえ、R4年度の一般開放は見合わせることとします。」とされました。
No.14_市民プールの統廃合の検討及び次年度の水泳授業について
3/9の時点では、まだ「まん延防止等重点措置」の期間中ではありましたが、3月中には解除されるという見通しもあり、また3月以降、子どもたちのワクチン接種も行われていく中で、新年度を迎える前の時点で、一般開放の見合わせをあらかじめ決定することは理解ができません。
その後の質疑では、感染対策をとるための人員の確保が難しいという答弁がありました。
質疑の中でもお話しましたが、それならば、確保可能な人員の中で、対応可能な範囲の人数制限をすることや、5か所全てが難しいならば、開設場所を絞るということも検討の余地があると思います。
回答は恵庭南高のプールは開設をするから、そこを利用して欲しいということですが、南高のプールは開設が土、日、祝日のみで、水深が深く、利用は高校生以上に限られています。市民プールの一般開放は、小学生が放課後や夏休みに、自分で行けるということも、非常に重要な要素だと思います。
恵庭市教育大綱でも、重点施策に、体力・運動能力の向上と運動習慣の確立が掲げられています。
さまざまなスポーツを経験できる環境が必要ですが、特に、水泳については、プールという施設がないとできないものです。
3月時点では、実施しない考えでしたが、今からでも可能な限り、活用に向けた再検討を進めてほしいと思います。
議会報告
2022.03.22
本日定例会最終日
本日、定例会の最終日ですが、保健所からの指導により、濃厚接触者として23日までの自宅待機を求められましたことから、恵庭市議会業務継続計画に基づき、本日の会議を欠席いたします。
本日は最終日の議案審議が行われる予定であり、質疑と採決という重要な場面に、臨むことができないのは、非常に残念です。
私の思いは、この間の待機期間中に、同じ会派の新岡議員にお伝えをし、質疑していただく予定ですが、私もインターネット中継を通じ、会議を注視したいと思っています。
定例会開会前にも、オンライン出席のあり方については提案をしてきたところですが、今後はあらためて、その実現に向けて取り組みたいと思います。
インターネット議会中継はこちらです。
http://www.kensakusystem.jp/eniwa-vod/index.html
議会報告
2022.02.03
排雪の予定など
昨日2/2は経済建設常任委員会が開催されました。
R4.2.2経済建設常任委員会議案
所管事務調査の項目は、以下の3点です。
・調査事項1 新型コロナウイルス感染症に係る経済対策について
・調査事項2 ガーデンフェスタ北海道2022について
・調査事項3 令和3年度 除排雪の状況報告
関連して、排雪業務における事故についての報告がありました。
【所管事務調査事項資料】路線排雪運搬委託業務における排雪運搬中の交通事故について
12月以降の大雪の例年との比較があり、それに対する除排雪の状況が報告されました。
1月の災害対策会議の際にも(私は監査で欠席)、一部報告があったようですが、例年以上に出動しているものの、排雪が追いついていないようです。
バス路線、通学路などの幹線道路などを優先して、排雪作業を行っております。
交差点の見通しが悪かったりと、ご不便をおかけしておりますが、ご理解をいただけますと幸いです。
1/28時点の排雪計画はこちらです。
https://www.city.eniwa.hokkaido.jp/kurashi/kurashi_tetsuzuki/doro_koen/14267.html
その他、3点の報告がありました。
報告案件一覧
資料No.1_恵庭跨線橋の性能評価と対策の検証結果について
資料No.2_南26号交差点改良の効果について
資料No.3_減免制度の改正について
議会報告
2022.02.01
今こそタブレットの活用を
昨日は、閉会中の総務文教常任委員会が開催されました。
閉会中の審査事項は、12月に決定していた3件です。
なかなか共通理解にはなっていませんが、本来の委員会の姿は、委員会として、市内の施設や機関を調査したり、参考人や専門家を呼んで、委員同士が議論を深めることだと思っています。
議会としては、現在、議会基本条例の素案を策定しているところですが、このあたりに関しての会派ごとの考え方の相違が大きいように感じています。
当日議案(次第)
所管事務調査項目は以下の3点です。
・調査項目1 自治体DXについて
・調査項目2 GIGAスクール構想による児童生徒タブレットパソコンの活用状況について
・調査項目3 通学路合同点検結果について
私からは、特にこのギガスクール構想によるタブレットの活用に関して、(以前からも休校時、欠席時の活用については求めてきたところですが)
コロナが拡大している今こそ、強く推し進めるべきという趣旨で、タブレットの持ち帰りの状況と学級閉鎖時の活用について質疑を行いました。
活用については、学校ごと、学級ごとの差が大きいと感じていますが、活用状況については、学校ごとでの回答しかいただけていません。
説明を聞く限り、これまでの進ちょくは不十分で、現場の言い分があることはわかりますが、保護者の期待には応えきれていないのが実情だと思います。
どうしたら活用が進むのかということで、もっと議論を深めていきたいのですが、2020年6月の補正予算から1年半経っても、月に数回しかタブレットが使われていない学校があるということは、残念としかいいようがありません。
また、通学路の安全点検に関しても、100か所を超える危険箇所の検証に、もっと地域や議会としても現場を確認した上で、意見を交わす機会があってもいいと思っています。
報告事項は以下の通りです。
報告案件一覧(総務文教常任委員会)
No1_恵庭市業務継続計画(BCP)の策定
No2_普通交付税再算定
No3_恵庭市総合体育館のネーミングライツ・パートナー募集について
No4_恵庭市公式アプリ開発の進捗状況について
No5_日本医療大学学科移転に伴う対応について
No6_施設利用状況・事業報告・社会教育
No6添付1_R2年度社会教育施設利用状況
No6添付2_R2社会教育事業報告
No6添付3_R3恵庭市の社会教育
最後に委員間協議で、視察に関しての協議がありました。
・行政視察について
私からは特に発言しませんでしたが、視察よりも、もっと委員間で議論をして、提案を重ねていくことが大事ではないかと思っています。
議会報告
2021.12.23
公共施設運営に地域の声は不要?
来年度から、新たに「黄金ふれあいセンター」と「かしわのもり」の2施設が指定管理者制度に移行します。
指定管理者制度は、公の施設の管理を民間事業者が担うことのできる制度で、恵庭市では、市民会館や総合体育館、図書館などでも導入されています。今回新たに指定管理者制度を導入する2施設は、設置当初から、地域の方が運営に関わり、設置目的や理念として、地域コミュニティの醸成や地域が子どもを育む地育が掲げられています。
将来にわたって、地域住民が主体的に施設運営に関わるためには、運営協議会の設置を義務付ける規定が必要であると考え、市民と歩む会(新岡、柏野)の2名で条例改正案を提案しました。
黄金ふれあいセンター条例新旧対照表
改正内容自体はシンプルで、運営協議会について「設置することができる」という規定を「設置する」に改めた上で、その他必要な事項は規則に委任することとしています。
新岡議員から提案の説明を行い、
改正案に対し、生本議員(公明)、川股議員(恵義会)、市川議員(清和会)の3人から質疑を受けました。
それぞれの質疑のおおまかな内容は以下の通りです。
生本議員:①第2回定例会で条例改正を行なったのに、なぜ今また改正が必要なのか、②できる規定とする規定の違いと必要性
川股議員:③市民会館、市民活動センター条例などとの違い、④附属機関となるのか、⑤(条例で義務付けすることで?)柔軟な運用が損なわれるのでは
市川議員:⑥運営協議会については仕様書、運営協議会設置要綱の中でも規定があり不備はない、⑦初日の議案では指定の議案を全会一致で可決、整合性は?
質疑のやりとりをご覧いただくと、この条例改正についてのそれぞれの会派の考え方が、より際立つのではないかと思います。
議会中継(最終日)はこちらです。(改正案の提案と答弁については、31:00〜57:00くらいです)
私からの答弁は、以下の通りです。
①第2回定例会の一部改正では、かしわのもり条例において、運営協議会に関する条文を追加する改正であり、黄金ふれあいセンター条例では、当初より運営協議会に関する条文が備わっており、このときの改正案には含まれていなかった。そのため、修正案を出そうにも、条例の修正の範囲を超えるという解釈があり、その時点で修正案として出すことは難しかった。
また、修正案を認めつつ、同じ条例の同じ箇所に関する改正案を、第2回定例会で提出することは一事不再議の原則からして、困難。
2つの条例の整合性を図ること、運営協議会の設置を義務付けるという改正とするためには、違う定例会での改正が必要であり、指定管理者が始まる前である今回の定例会での提案を行った。
②選択肢があるとも受け止められる。必ず作る必要があるということを明確にすべき。
③設立の経緯と設置目的の違い。黄金ふれあいセンターやかしわのもりでは、地域コミュニティの醸成や地育が設置理念であり、地域との密接な結びつきが求められる。市民会館や市民活動センターでは、地域との関わりも大切だが、より広く全市民を対象とする広がりが重視される。
④すでに条例上定めがあり、義務付けることによって、支障がでるということは考えていない。
⑤設置は義務付けるが、構成などは規則に委任しており、柔軟性が損なわれるということにはならない。
⑥条例の中で業務の範囲などを定めた上で、仕様書が定められる。どちらとも取れる規定ではなく、必置であるということを明確にした上で、それに沿って仕様書が作られるのが正しい手続きである。
⑦今回の指定管理者候補者が地域団体との意見交換など、よい提案をしたということと、運営協議会を義務付けるということは別の話。
今回の改正の趣旨は、そうした団体などの方にも主体的に運営に関わっていただくということを条例で明確にしようとするもの。
以上のように、私なりに言葉を尽くしてお答えをしましたが、理解を得られず、改正案は反対多数で否決されました。
結果は非常に残念ですが、議員が提案をし、議員同士の質疑、答弁で議論を深めるという過程は非常に重要だと考えています。今後も必要な提案を重ねていきます。
その他、最終日の議案審議では、子どもの通院医療費助成の対象を小学校6年生までに拡大する条例改正やワクチンの3回目接種、子育て世帯臨時特別給付金(先行分5万円)、市営住宅6号棟の建設費などを含む補正予算(第8号)を全会一致で議決しました。
子育て世帯臨時特別給付金については、先行分の5万円を年内に支給し、追加分については、1月下旬に現金で支給する方針が決定されています。
https://www.city.eniwa.hokkaido.jp/soshikikarasagasu/kodomomiraibu/kodomokateika/kosodate/6/13549.html
議会報告
2021.12.08
21.12.8厚生消防常任委員会資料
No.5-1_資料_市民意識調査報告書【全体】(廃棄物管理課)
議会報告
2021.11.29
本当に必要なところに届いているのか
前回のつづきです。
初日の議案では、一般会計の補正予算が提案をされました。
補正予算(第7号)
内容は非常に多岐にわたっており、新岡議員からは2項目、私からは4項目の質疑を行いました。
その中で、最も注目をしたのは、「恵庭市高齢者世帯等冬の生活支援事業費(2800万円)」です。
これについては、10/15付で議会から、市長に対して要望書を提出していたところであり、
その実施については異論はありません。
問題なのは、その対象です。
前回、平成30年にも同様の事業を行なっていますが、質疑への答弁では、今回もこの考え方を踏襲しています。
https://www.city.eniwa.hokkaido.jp/material/files/group/13/D.pdf
試算では、
高齢者世帯 2000世帯
ひとり親世帯 400世帯
障がい者世帯 300世帯
で、合計2700世帯を対象と考えています。
ただ、対象の範囲としては、世帯全員が住民税非課税であることが要件となっています。
国でも補正予算で、いくつかの給付金を決定しているところですが、
・住民税非課税世帯に対する給付金(住民税課税だと対象外)
・学生支援緊急給付金(自宅から通学し、家計から学費を出していると対象外)
・子育て世帯に対する給付(19歳以上の子どもは対象外)
このようになっており、
自宅から通学している19歳以上の学生さんがいる世帯や、
住民税は課税されているが、コロナの影響で大きく減収している世帯などは、
国の給付金からも漏れ、恵庭市の支援も受けられないということになります。
他の制度もあるということは理解をしていますが、
市長は所信表明の中でも、「コロナ対策として(中略)、国や道などと十分連携しながら、コロナで影響を受けた世帯や売り上げ回復を目指す事業者への支援を行ない」とも述べており、私からはコロナの影響により減収の著しい世帯などを対象に追加できないのかということを繰り返し求めました。
この事業の中では対象としないが、他で検討するということですので、ぜひ国の支援から漏れる世帯についての検討を早急に進めていただきたいと思います。
その他3点のうち、花の拠点整備事業費(1774万円)では、開業当初に掘削した井戸の水質が悪く、植栽の管理用に使用できない状態にあることから、いくつかの手法を比較検討した結果、新たに井戸を掘削する経費を計上しています。
水道使用や鉄分除去などよりも経済性が高いということ、これに伴う運転管理経費の増加はないということですので、期待した水質が確保されるのであれば、妥当な判断ではないかと思います。
最後の2点は、全国都市緑化フェアの開催事業費(733万円)と、
債務負担行為による全国都市緑化フェアの整備事業費(1億100万円)です。
債務負担行為は、あらかじめ将来の債務の上限額を予算として決めておくことで、年度をまたいだ契約などを可能とする手法で、緑化フェアを来年の6月に開催することから、一部の工事などを年度内に発注する必要があるということは理解できます。
一方で理解できないのは、それが実行委員会の経費ではなく、恵庭市単独の経費としているところです。
当初から、緑化フェアの開催事業費は総額で7億円としており、実行委員会の主催者負担金、約4億3000万円のうち、国庫支出金をを除く負担額を恵庭市と北海道が折半、会場整備費の3億円弱は恵庭市が負担ということでした。
ただ、この会場整備費については、フェア開催後も活用できるためという説明でしたので、中島公園の出入り口の道路工事や、はなふるの関連工事については理解ができるものの、ステージやプレハブのリース料(約4000万円?)も恵庭市が単独で負担をする必要があるというのは、理解に苦しむところです。
また、今回の補正で追加された733万円については、「コロナ禍の影響により、イベントの周知が十分行えていない状況に対応するための、市内に特化したPRの充実やノベルティの作成経費」という説明です。
プレイベントが中止となっていることを考えると、予算としても活用できる余地があるのではないかと思いますし、そもそもの緑化フェアの主たる事業目的が、市外・道外に向けた認知度向上や交流人口の拡大ということから考えると、その使途や手法には工夫の余地があるのではないかと思います。
恵庭にとって、過去にない大きな事業であり、これをまちづくりに活かしていくということは大切だと思っていますが、だからといって、経費を際限なく使えるというものでもありません。もちろん現場では、十分な検討の上で進めていただいているものとは思いますが、議会として、補正予算に関して、指摘できる場面は多くないので、精一杯思いをお伝えしました。
以上のような質疑を経て、
補正予算案については、全会一致で可決となりました。
第4回定例会に提案された議案(初日)はこちらからご覧いただけます。
https://www.city.eniwa.hokkaido.jp/kurashi/shiseijoho/shigikai/kaiginogoannnai/giannitirann/shigikaiteishutsugian/12006.html
議会報告
2021.11.26
産廃会計は廃止、区分経理は維持
第3回定例会が10月15日で終わって、翌週から定期監査が始まり、
並行してチラシを作って、チラシを配り、
財政援助団体の監査があって、その合間に研修と研修と報告会と部会と報告会と研修と研修があり、
気づけば本日から第4回定例会が始まりました。
初日の今日は、議案審議で、12件の議案が提案され審議を行いました。
初日日程表
その中で、私は以下の4件の議案について質疑を行いました。
・議案第2号 恵庭市特別会計条例及び恵庭市基金条例の一部改正について
前回の議会でも触れましたが、産業廃棄物の搬入量が減少したことにより、産業廃棄物特別会計が大きく歳入不足に陥っています。
それに伴い、産業廃棄物処理事業特別会計と、産業廃棄物処理施設基金を廃止し、一般会計、廃棄物処理施設環境保全基金にそれぞれ統合します。
私は、現時点では、産廃の受け入れは必要だと思いますが、その処理費用については、本来産廃処分手数料で賄われるべきであり、一般会計からの補填は行うべきではないと考えています。市の方針としては、来年度行う検証の中で、手数料も含めた見直しを行うこととしていますが、今後も産廃の適正な料金設定を行うためには、厳正な区分経理を行うことや、仮に一般会計の負担が生じる場合には、広く市民に説明をし、理解を得た上で進める必要があるという趣旨で質疑を行いました。
・議案第5号 恵庭市消防団条例の一部改正について
全国的に、消防団の人材確保が課題とされており、報酬や休団制度、退職報奨金などについての規定を整備します。
報酬を明確化することに伴い、活動実績がない場合には不支給とすることを規定していますが、その場合にも条例上は在職年数に加算すると読めることから、休団制度利用時との整合性を質しました。この点は規則の中で、整合性を図るよう検討するということです。
・議案第8号 公の施設の指定管理者の指定について(恵庭市黄金ふれあいセンター及び恵庭市生涯学習施設かしわのもり)
現在恵庭市では12※の施設を指定管理で運営していますが、更新時の公募では、新規の事業者による応募は少ない状況にあります。
今回は新規の募集ということもあってか、4事業者から応募がありました。
単なる施設管理ということではなく、学童クラブや子育て支援事業が含まれています。
それだけに、選定の際のどういった基準で選定を行なったのか、それぞれの事業者の提案が、どう採点、評価をされたのかということが重要になると思っています。
https://www1.g-reiki.net/eniwa/reiki_honbun/a032RG00000730.html
条例第5条で、候補者の選定について定めていますが、
項目や配点は、施設ごとに異なっています。
今回の募集では、一番重要と考えられるこの部分が、
(4) その他市長等が当該施設の性質又は目的に応じて、別に定める基準に該当すること。
100点満点中の20点ということで、私は配点が少なすぎるのではないかと思っています。
指定管理者のモニタリングに生かしていくためにも、
配点、評価基準の明確化と、選定後の公表などが必要ではないかと思っています。
※パークゴルフ場6施設を1とカウント、公園・公共緑地等152施設を1とカウント。
憩の家は福住とそれ以外の施設で指定管理者が異なるため、2とカウント。
補正予算については、別記事で書きたいと思います。