政治と金 money

2015/03/21

選挙運動用ポスター【選挙準備その5】

私、柏野大介は、できるだけお金のかからない選挙をめざしています。
これまでも選挙が終わったあとには、選挙運動収支報告書を公開するなど、何にいくらかかったのかを明確にしてきました。

それは、あとに続く人たちにも工夫をすれば自分にもできるということを知ってもらいたいと思っていることと、選挙にお金がかからなければ、選挙のあとで取り返す必要がない、いただいた報酬は過剰に蓄える必要がなく、すべて必要な調査活動などに対して、お返ししていくことができると考えているからです。

公職選挙法では、誰もが立候補することができ、お金をかけなくても一定の活動を平等に行うことができるように選挙公営制度(公費負担)というものが定められています。

具体的には、以前書いた選挙運動用自動車、選挙運動用ポスター、そして選挙公報が代表的です(選挙の種類や自治体によって違いがあります)。

こうした仕組みは公職選挙法で定められているのですが、インターネットを使った選挙運動が解禁をされたように、法律自体が時代にそぐわなくなってきているということは間違いなく、選挙カーやポスターという経費にいつまでも多額の税金を使うということは見直していく必要があると思います(詳しくはこちらのリンクをご参照ください)。

先日の立候補予定者説明会でも、選挙管理委員会の方からは、選挙カーの音について市民からの苦情が入るという話がでていました。
選挙期間に入ると多くの選挙カーが走る上に、公職選挙法では、車を使った運動が連呼行為に限定されています。
現代民主主義において重要な位置を占める選挙に関わる運動が、市民から苦情を受ける対象となるという現実は笑うに笑えません。

批判だけしていても仕方がないので、現状などについても少々。

2007年と2011年の市議選について公費負担の状況を情報公開請求の制度を利用して調べました(jpgとpdfの混在ですいません)。

2007市議選公費負担状況.jpg 2011市議選公費負担状況.jpg
 

データを並べただけでもいくつか面白いことがわかってきます。
まずは2011年と2007年を比較すると総額で300万円以上使われたお金が少ないのですが、一番の要因は候補者が少ないということです。
1人平均でみると2007年の41.3万に対して2011年では35.5万となっていますが、これは公明党の候補や無所属の候補が自動車の公費負担を請求していないことが大きく響いており、上限額に近い60万円を超える請求の候補はいずれの年も5人でどちらかというとベテラン議員が多いという意外な(?)結果となっています。

ポスターに関していえば、2007年のときにはほぼ上限額に張り付いていたものが、2011年では、創意工夫によって(?)金額にも多少のばらつきが出ています。

もちろんデザインや写真や紙質などポスターの出来にこだわれば上限額でも足りないのかもしれません。
しかし、税金で作るポスターです。半分の金額で、伝えるべき情報をおおむね伝えることでできるのであれば、それは取りうる選択なのかとも思います。
地元の事業者に発注をする、公契約に関わる労務者に適正な対価を払う、自分でできる部分は自分でやる。候補者によって、考えはさまざまあるでしょう。

でも結論から言って、新人であっても、お金のかからない選挙をやろうと思えば、今の公費負担制度は使う必要がなく、今の制度ではベテランのほうがかえって制度を使いこなし(!)無用な支出を増やす結果となっているとも言えると思います。

選挙に必要なことは、政策、約束したことの実行可能性、結果を競い合うこと。
いかにそれをお金をかけずに表現、実行していくかが問われているのではないでしょうか。

今年の選挙に関しても終了後に情報公開請求を行うことが楽しみです。

皆様のコメントを受け付けております。

  1. […] 以前の記事で選挙運動用ポスターについて書きました。 […]

  2. […] 私がなぜお金のかからない選挙をめざすのかはこちらの記事で書きました。https://kashiwano.info/article-2180.html […]

  3. […] なぜお金のかからない選挙をめざすのかはこちらの記事で書きました。 https://kashiwano.info/article-2180.html […]

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