2008/10/20

市長の不信任決議

第3回定例会が終了しました。
平成19年度決算は、一般会計と国民健康保険特別会計で共産党が反対した以外は、全員が賛成し、認定されました。

委員会に付託されていた議案、追加で提出された議案についても、すべて原案通りです。

今回の定例会、一般質問を聞いていて大きな疑問が残りました。
議員がいくら質問をしても、市長が十分な答弁をしなくても、行政は進んでいきます。

果たしてこれでよいのか。

予算案が提出されたあとの議決でしか議会は決定的な権限は持ちません。
しかし、このままいけば、市民の声は来年の予算に反映されないのではないかという懸念を強く抱いてしまいます。

今、論議されている4大事業。
事業費だけではなく、将来のまちづくりを大きく左右するものです。

これが十分に民意をくみ取ることなく進められていくとしたら、その責任は誰が負えるというのでしょう。

市長や議員は4年という限られた任期でしか責任を果たすことはできません。

間接民主制(議会制民主主義)はは市民からの白紙委任ではありません。
重大な案件については、常に原点である直接民主的な手法で民意をはかる必要があると思うのです。

この点、前回の一般質問で、中島市長にはその意思がないことがあきらかになりました。議員時代には「住民投票」と言っていたはずが、それを行わず、市民に開かれた市政を訴えていたはずが、議会と十分な議論を尽くさず、市民に直接訴えることもない。

今の大事業の進め方でよいのか。

唯一、議会が執行権を市民に投げ返すことのできる武器。
それが長の不信任決議です。

これまでは、汚職だとか、過去の不祥事に対して決議されることが多かったようです。
でも、それは本来の使い方ではないと思います。

過去の不祥事よりも、将来への責任を託せるのかどうか。
それが信任・不信任ではないでしょうか。

執行権を市民の手に取り戻すためにも、不信任決議案を提案すべきではなかったのか。
そうした思いが頭に残ります。

「中島市長の市政執行に対する不信任決議案」

2008年10月16日
恵庭市議会議員 柏野大介

開発よりも子どものためにお金を使うというマニフェストを掲げた中島市長の就任以来3年が経過した。

その間の市政執行は、もっとも大きな争点のひとつであったはずの西島松北地区の開発だけでなく、総合計画にもなかった恵み野駅西口の開発事業など、大型事業を進めようとする一方で、読書以外にはとりたてて子育て施策の充実を図ったということもなく、また和光小学校の分離新設問題に対する対応など、市民との約束を反故にしている。

その間、議会は恵み野駅西口開発の白紙撤回を求める陳情書、(仮称)和光第2小学校の早期建設を求める陳情書などを採択してきたが、中島市長は十分な議会議論を行わないままに、それを顧みることなく、自らの考える施策のみを遂行しようとしている。

議会で十分な答弁を行わず、また市民に対しても直接に説明をすることなく、市民の理解を得るというだけでは、その真意をはかりかねるところである。

また、市民に開かれた行政を標榜していた中島市長は、自校炊飯においては、市民会議など市民の声を聞く姿勢をとってきたものの、その後の恵み野駅西口開発や、和光第2小学校の分離問題に関しては、形式的な市民フォーラムや説明会の実施にとどまり、十分な市民合意をもって市政執行にあたっているとは言い難い。

平成21年度の予算編成を控え、恵庭市の将来を大きく左右するこの時期に、民意を問わずに盲進していくことは将来に大きな禍根を残すこととなる。

今、議会に求められているのは、残された権能である不信任の決議を行い、議会解散を賭しても、将来を大きく左右する大型事業について再び民意の判断をあおぐことであると確信している。

専門家の知見を頼むということは必ずしも悪いことでないが、あくまで最終判断は業者や霞ヶ関ではなく、恵庭の市民にこそ求めるべきだ。

この決議の最大の目的は、民意の判断をあおぐことであることを重ねて申し上げ、中島興世市長の不信任の決議を提案するものであります。

議員各位におかれましては、よろしくご審議の上、これまでの陳情採決において、それぞれが取られた判断と中島市長がとってきた態度の差異を深くご認識いただいた上で、この決議案にご賛同いただけることをお願いし、提案理由の説明といたします。

皆様のコメントを受け付けております。

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