議会報告 report

2023/03/26

観光振興の効果検証は不十分

花の拠点はなふるは令和5年度から、指定管理者による運営が開始されます。
指定管理者制度は、民間事業者が公の施設の管理を行うことで、効果的、効率的に施設管理を行える仕組みであり、一般的には、管理費用の低減やサービスの向上などが期待されます。

原則、公募によって事業者を選定することも特徴のひとつですが、恵庭市ではルルマップ自然公園ふれらんどと、花の拠点はなふるについては、公募を行いませんでした。
その結果、予算としては、経費が増える一方で、使用料収入については、減少し、収支差額(赤字)は1億2,000万円と今年度よりも増加する見込みです。

経済波及効果などについては、令和4年度に検証を行うとしていましたが、結果が明らかになるのは議会終了後ということで、予算審議には反映することができませんでした。
花のまちづくりを進める恵庭市としては、経済的な側面だけではないことは十分に理解できるのですが、計画当初には、民間施設からの収入により費用は賄えるという説明をしており、当初の計画が崩れていることは明らかです。

こうした投資的な事業を進める際に重要なのは、最初の投資や運営経費を抑える中で、いかにしてキャッシュフローがプラスになる事業として魅力的に組み立てられるかであり、そのための公民連携です。
作るだけ作って、赤字を垂れ流すのでは、旧来型の公共事業と何も変わりません。

観光予算はこの10年で、約10倍近く増加していますが、それによる市内経済への波及効果は必ずしも明らかにされていません。
また、令和5年度予算では、他にもルルマップ自然公園ふれらんどの施設再編計画や盤尻地区の観光拠点整備なども進めることとされています。これらについても、事業費や期待される効果などは明らかにされないままで、着々と事業推進に向けた外堀が埋められていきます。

その投資が、さらなる経常収支の悪化をもたらすのではないかと懸念を抱くのは私だけでしょうか。

皆様のコメントを受け付けております。

  1. こんな広い庭をつくって我が家の庭の管理だけでも大変なのに
    人件費が膨大かかることははじめから分かっていたことのはずバカバカしくてアホらしくなります!

  2. 指定業者は誰か知りたい。みんな知らないと思います。

    • 当初の想定では、センターハウスにも事業者が入居することとなっており、その賃料の見込みが大きかったようです。
      ただ、令和5年度の指定管理料(経費)は約1億5,700万円ほどとなっており、そこまでの収入は現実的ではないことから、やはり当初の想定が甘かったと言わざるを得ません。

      指定管理者は、こちらの記事にもある通り、第4回定例会の初日の議案で議決をしています。
      市や恵庭リサーチビジネスパーク(第3セクター)、民間企業などが出資をして設立した
      「ガーデンシティ恵庭」(こちらも第3セクター)です。
      https://kashiwano.info/article-4976.html

  3. […] 2か所での演説の内容は、二元代表制のもとでの議会のチェック機能や、観光施策の検証、悪臭問題、アスベストなど環境問題に対して市ができること、パワハラ問題などを訴えました […]

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