議会報告 report

2021/10/06

 財政運営の基本指針の見直し

恵庭市議会の柏野です。

昨日は私の所属する総務文教常任委員会が開催されました。

委員会に付託となった2件の陳情の審査のほか、以下の16件の報告がありました。

令和3年10月5日(火)

<総務部>
No1 令和3年度人事院勧告について

No2 令和2年度恵庭市内部統制制度(試行実施)の報告書について

No3 中期財政収支見通し

No4 財政運営の基本指針の新たな考え方

No5 ネーミングライツの導入に関するガイドラインの策定について

No6 指定管理者モニタリング会議報告01
No6 指定管理者モニタリング会議報告02
No6 指定管理者モニタリング会議報告03
No6 指定管理者モニタリング会議報告04
No6 指定管理者モニタリング会議報告05

【当日配布】車検切れ公用車の公務使用ついて

<企画振興部>
No7 地方創生の推進について

No8 学生応援事業の推進について

No9 サイクルフェスタ・恵庭2021の実施について

No10 恵庭市自転車活用推進計画(案)・中間報告(概要版)

No11 市史契約変更

<教育部>
No12 GIGAスクール構想による児童生徒用パソコン端末の活用について

No13 新型コロナウイルス感染拡大に伴う小中学校の学校行事について

No14 生涯学習施設かしわのもりの指定管理者の公募について(進捗状況)

<選挙管理委員会>
No15 商業施設における期日前投票所の開設等

その中で、私が注目をしたのは、No4 「財政運営の基本指針の新たな考え方について」です。

恵庭市では、いわゆる「三位一体の改革」以降、財政収支計画を策定し、中期的な財政の見通しを示してきました。
予算編成における財政規律を確立し、安定した財政運営のため、平成25年に「基本指針」を策定し、それに基づいて、5か年の収支見通しをつくり、毎年更新をしてきました。
これが、健全な財政運営のために大きな役割を果たしてきたと思います。
一方で、策定から8年が経ち、その間のふるさと納税の増加などにより、実態と合わなくなってきた指標が出てきたことも事実です。

私は、見直し自体は必要なことだと思うものの、近い将来の人口減少が避けられない状況のもとで、借金を増やす変更には慎重であるべきだと考えています。
また今回のコロナのような状況では、財政調整基金の備えも、基準としていた額では足りなくなっていたことを考慮すると、今回改定しようとしている以上の積み増しが必要だと思います。

今回の見直し案では、これまで年平均で12億円程度にとどめていた地方債の発行額を年平均で15億円程度まで増やそうとしており、年間の最大額の目安を18億円としています。今後は、以前借りた借金の返済額が増えていくことから、「地方債の元金償還額以内」で新たな借金をしてしまうと、人口1人あたりの借金残高は増えていくことになってしまいます。
「10年後に今よりも増えなければいい」ではなくて、明確に「減らす」目標とし、「将来の人口1人あたりの借金が減らなければいけない」と思います。

また、財政調整基金は、基準額を今よりも増やし、標準財政規模の10%程度(=約15億円)とするとしていますが、令和2年度に一時的に取り崩した最大値が約15億円であったことから、15〜20%程度(22〜30億円)を基準とすべきではないかと思います。

そのほか、初日に付託された陳情の審査では、私以外の委員の反対により、2件の陳情は「不採択とすべきもの」とされました。
 

皆様のコメントを受け付けております。

  1. […] Tweet  令和3年度は、前年度に引き続きコロナ禍への対応のための補正予算などにより、当初予算と比べて大幅に決算額が増加しています。 図1:恵庭市一般会計歳出額の推移  歳入では、個人市民税など市税が前年を上回り、地方交付税、地方消費税交付金、ふるさと納税などが大きく増加しています。 図2:恵庭市普通会計歳入額の推移(単位:億円)  歳出では、令和2年度の特別定額給付金などで膨らんだ補助費が減少し、低所得世帯向けの給付金事業やワクチン接種事業により、扶助費、物件費などが増加しています。 図3:恵庭市普通会計 性質別歳出の推移(単位:億円)  通年での運営となった花の拠点「はなふる」では、収入決算5,574万円に対して、支出は1億5,188万円となっており、収支不足は約9,600万円に拡大しています。 全体としては、歳入が見込みよりも大きく伸びたことによって、個々の事業のマイナスは目立たなくなっています。  市は令和3年12月に財政運営の基本指針を改定し、経常収支比率については、現実的な目標とする一方、地方債の発行額については、これまでの基準を緩めています。財政収支見通しの中では、投資的な事業に充てる財源を抑制しても、事業量を確保できると見込んでいますが、ふるさと納税など先行きが見通せないものもあり、将来的な経常収支の改善につながるような賢い予算の使い方が求められています。  私たち市民と歩む会は、コロナ禍にあっても、交付金などを活用しながら、市民のニーズに応える努力などを評価し、一般会計決算の認定に賛成しました。 かしわの大介(2022.10.15)|令和4年第3回定例会|コメント(0)|  |  次のページ » […]

  2. […] 市は令和3年12月に財政運営の基本指針を改定し、経常収支比率については、現実的な目標とする一方、地方債の発行額については、これまでの基準を緩めています。 […]

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